一眼レフ市場では世界シェアトップのキヤノン。当然ですが一眼レフがほしいって思ったときにまず真っ先におすすめされるメーカーです。
初心者さん「一眼レフが欲しいんですが・・・」
スペゾン「それなら初心者向けに EOS 6D がおすすめですよぉぉぉ」
ヒガ「ちょちょちょーーーい!!!」
という事態にならない前にまずキヤノンの一眼レフはどんなカメラがあるのか知っておきましょう。
一眼レフにはクラスがある
じつは一眼レフの世界にも自動車と同じくグレードやクラスというものが存在します。初めて車を買うときに、新車のレクサスを買う人は少ないですよね。もちろん一定数はいると思いますが、多くの人にとっては非常識です。
キヤノンのデジタル一眼レフには「APS-Cモデル」と「35mmフルサイズモデル」の2種類があります。
一眼レフにもちゃんと初心者向け、脱初心者向け、中級者向け、上級者向け、プロ向け・・・という感じでクラス分けがされているので、そこをしっかり理解する必要があります。
まずは APS-C モデル から見ていきましょう。
初心者向けカメラは EOS Kiss X7
これから一眼レフを始めようという方にオススメのカメラが EOS Kiss X7 です。
2013年に登場したデジイチですが、未だに売れ続けている人気の高いモデルです。このカメラはキヤノンの一眼レフラインナップの中で最も初心者向けに作られている機種で、一番の特徴は女性でも扱いやすいように小さく軽く作られてることです。
EOS Kiss X7 が登場する前まで、一眼レフでこんなに小さくて軽いものはありませんでした。
2016年10月時点で、新品の EOS Kiss X7 に2つの交換レンズがセットになったダブルズームレンズキットが5万円以下で購入できるのは素晴らしいコスパです。
関連記事:EOS Kiss X8 が登場しても X7 を買うべき5つの理由とは?
関連記事:Canon EOS Kiss X7 について押さえておくべき7つのこと
関連記事:EOS M3 より EOS Kiss X7 を選んだ5つの理由
脱初心者向けカメラ EOS Kiss X8i
先程紹介した EOS Kiss X7 のあとに登場した上位モデルが EOS Kiss X8i です。EOS Kiss X8i が Kiss X7 と違うところは液晶が自分に向けられるということ。
それと専門用語で解説してしまうと、オートフォーカスセンサーが EOS Kiss X7 よりも高速でよりピント合わせの精度が高いものを採用しています。
タッチオートフォーカスを採用しているので、iPhoneやスマホのように液晶画面にタッチするだけでピント合わせの位置を変えることもできます。
2016年10月時点の価格はダブルズームキットが8万円前後となっています。Kiss X7と比べると高価なモデルですが、その分カメラの性能は高くなっています。
中級者向けカメラ EOS 8000D
キヤノンの一眼レフは「Kiss」という名称が付いているものと、付いていないものがありますが、Kissの表記がないカメラは一般的にミドルクラス以上のデジタル一眼レフであることがほとんどです。ちなみに「Kiss」の表記があるのは日本だけです。
EOS 8000D は EOS Kiss の一段上のクラスということになりますが、中級者向けの一眼レフの中でも非常に小さく軽く作られています。
カメラの基本性能も非常に高いので Kiss シリーズとはクラスが違うものの、小さくて軽いことから EOS Kiss シリーズのように使えるのが画期的なミドルクラス一眼レフです。
上級者向けカメラ EOS 80D
EOS 80D は、これまで中級者モデルとしてキヤノンを支えてきた「2桁モデルの最新機種」となります。8000Dが登場する以前は、60Dや70Dと言われる前モデルがミドルクラス一眼レフでした。
EOS 80D は静止画の基本性能も高く、動画性能にもこだわって作られていて、キヤノン全モデルの中で最もバランスに優れたデジタル一眼レフとなっています。
EOS 70D と 80D はカメラの基本性能を見るとミドルクラスですが、このクラスのカメラからは上級者向け、玄人向けのカメラになります。
参考記事:Canon EOS 70D 1年間使用レポート!動画はどうなの?
参考記事:一眼レフはオワコン!EOS 80D を見るまではそう思っていました。
プロ向けカメラ EOS 7D MarkII
カメラの世界には何を持ってプロ向けと言われるか分かりませんが、とりあえず EOS 7D MarkII は写真家がよく愛用しているデジタル一眼レフです。
初心者には全く必要ないですが、高速なオートフォーカス、正確なピント精度を突き詰めて、スポーツ撮影や野鳥撮影などシビアな撮影環境に対応することを想定して作られています。
早い話がすっげーデジタル一眼レフってことですね。
フルサイズ一眼レフという選択肢
デジタルカメラの世界には「センサーサイズ」の話がよく出てきますね。ネットや口コミのスペック情報を鵜呑みにするとセンサーサイズは大きい方がいいと勘違いしてしまいますが、実際はそうではありません。
フルサイズセンサーのカメラを使うメリットは、暗い場所でも光を沢山取り込めるのでノイズが少ない美しい写真を撮れる。それと大きな背景ボケを表現することも得意です。
デメリットもあります。フルサイズセンサー搭載の一眼レフはカメラ本体、交換レンズが共に高価であること。レンズを含めて大きくて重いし、それに対応する周辺アクセサリーも質量に対応する必要があります。
フルサイズセンサー搭載の一眼レフを使えば写真がキレイに写せるみたいなことはないので安心してください。
ではフルサイズ一眼レフの解説に進みます。
エントリークラス EOS 6D
キヤノンのフルサイズ一眼レフの中では、一番下のクラスのカメラです。EOS 6D は発売当初、フルサイズなのに小型軽量ということで話題になりました。
カメラの性能としては悪くはありませんが、先程紹介した EOS 8000D より下のクラスの性能といった感じです。
それでもフルサイズセンサー搭載であること、小型軽量の恩恵は大きくて、まず最初のフルサイズ一眼レフに選ぶことをオススメします。
ちなみにブログ仲間の OKINOTE さんは、EOS 70D と EOS 6D の2台体勢でした。素晴らしい使い分け方ですよね。
最高のオールラウンダー EOS 5D シリーズ
フルサイズ一眼レフと言えば キヤノン EOS 5D でしょと言えるくらいフルサイズ一眼レフの地位を確立しているシリーズです。5D2、5D3とそれぞれ歴史を作り、今は究極のオールラウンダーとして EOS 5D4 が登場しています。
商業カメラマンの方に愛用者が多いイメージがありますね。写真をお仕事にしている人にとってはとても信頼性の高いデジタル一眼レフとなります。
5060万画素の5Ds/5Ds R
前述した5Dシリーズの高画素モデルが 5Ds で、ローパスフィルターレスのモデルが 5Ds R となります。
作品撮りや高精細な画質を求められるシチュエーションを想定した一眼レフです。
基本性能も高いのでオールラウンダーに使える一眼レフですが、もうこのレベルからは完全に素人や初心者さんが手を出していいレベルを超えてますね。
フラッグシップモデル EOS-1D X MarkII
キヤノンのデジタル一眼レフの中で最も最上位に位置するのが EOS-1D X Mark II です。オリンピックやワールドカップなどスポーツシーンによく使われているのを見かけます。
画素数は2020万画素なので、素人目にはなぜフラッグシップなの?と思うかもしれませんが、カメラの基本性能は他の機種とは比べられないほど高スペックです。
つまり画素数でカメラは決まらないっていうことですね。
キヤノンのミラーレス一眼はどんなものがあるの?
キヤノンはデジタル一眼レフの他にミラーレス一眼カメラもいくつか発売しています。
EOS Mシリーズと名付けられたミラーレスカメラは、キヤノンのAPS-Cサイズセンサー(EOS Kissシリーズ、EOS 80D、EOS 7Dなどと同等サイズ)を詰め込んだ機種で、キヤノンの他に APS-C サイズの大型センサーをミラーレスに採用しているメーカーはソニーと富士フイルムになります。
では EOS Mシリーズの特徴をまとめていきましょう。
初心者向けのミラーレス EOS M10
まずはエントリークラスからの紹介になりますが、EOS Mシリーズには EOS Kiss シリーズ同様に初心者さん向けのモデルが発売されています。
キュートなデザインで、シンプルな操作性が女性に人気の EOS M10 です。
初心者向けとは言っても、大型センサーを搭載し、機能的には十分な性能なので、初めてのミラーレスに選んでも本格的な写真と動画が楽しめるようになっています。
中級者向けミラーレス EOS M3
ミラーレス市場に参入当初から続いているシリーズが EOS M、EOS M2、EOS M3 のモデルです。クラス的にはエントリークラスとミドルクラスの中間ぐらいですが、 EOS M3 からはミドルクラスと呼んでもいいかなと思うスペックになりました。
EOS M3 のオートフォーカスはこれまでもモデルと比べて少しだけ高速になっていて、EOS M2 までの課題だったオートフォーカス速度を改善してきました。
それでもキヤノンのデジタル一眼レフと比べるとまだまだ性能が追いついていないところもありますが、価格も安く手に入り、レンズも徐々に揃ってきたことで発売当初は品切れが続くほど人気でしたね。
外観デザインもグリップが強化されていたり、玄人向けに進化している印象があります。
EVFがない点と、操作性が格段に進化している EOS M3 はヒガシーサー的にオススメなミラーレス一眼です。
上級者向けミラーレス EOS M5の登場
これまでキヤノンはミラーレス市場に消極的じゃないの?と揶揄されていましたが、ようやく本腰を入れてきたなと思える製品が登場しました。
それが EOS M5 です。
これまでの EOS M シリーズとは見た目も性能も大きく違っていて、まずEVFを内蔵している点、それと広告のかけ方が半端ないです(笑)
これほどプロモーションに力を入れているミラーレスカメラなので、よほどの自信があるんでしょう。高速なオートフォーカス、一眼レフのような操作性、電子式5軸手ぶれ補正をボディに内蔵している点など、相当気合を入れてきたなと感じます。
キャンペーンにエントリーしてから購入するとキャッシュバックを受けられます。発売日は11月下旬となっています。
まだ EOS M を本気でおすすめできない理由
ここの部分はヒガシーサーの主観ですので聞き流して欲しいんですが、EOS Mシリーズはキヤノンの一眼レフと比べるとオススメしにくい点があります。
- レンズが少ないこと
- そんなに小型軽量にはなっていないこと
- APS-Cサイズなのでどうしてもレンズの大きさが大きくなってしまうこと
- 価格が一眼レフと比べて高いこと
初心者さんにオススメをする視点で考えると、EOS Mシリーズは気軽に使えていいかなと思ってしまいますが、実際に触ってみるとわかりますが、そんなに劇的に小型軽量化されてるわけではありません。
体感で言うと EOS Kiss X7 のほうが小さく軽く感じられます。まだまだレンズも少ないですし、まだまだ EOS Kiss シリーズ の気軽に一眼画質を楽しむ体験にはかなわないですね。
どちらもいいカメラですが、私が初心者さんにオススメするなら以下のカメラを推します。
参考記事:2016年10月時点ミラーレス一眼カメラの選び方は?最新機種と本音レビュー
初心者にオススメのデジタル一眼レフはどれ?
EOS Kiss X7 か EOS 8000D の2機種です。
まず EOS Kiss X7 をオススメする理由は小型軽量であること。それにダブルズームレンズキットが5万円で買えるという点です。
正直言ってカメラボディの性能はどうでもよくて、最も大切なのはレンズです。EOS Kiss X7 のダブルズームレンズキットが5万円以下で買えるってことは、ほとんどレンズ代だけでボディはタダみたいな価格設定。
もしズームレンズが必要なければ買取サイトで買い取ってもらって、単焦点レンズを一つ買うのもいい手です。EOS Kiss X7はこれから一眼レフを始めようと考えている方には最もオススメしやすい一眼レフですね。
EOS 8000D は小型軽量でありながら、見た目も性能もミドルクラスになっているところです。男性は見栄をはりがちなので EOS Kiss は嫌だという人も多いらしい。
そういう方にとって EOS 8000D はまさに理想的なデジタル一眼レフだと思います。使い勝手も考えられているし、初心者さんが使うのもいいし、中級者の方が使うのもオススメです。
もし私が一眼レフをまた使い始めるとしたら EOS 8000D が欲しいですね。
まとめ
一眼レフ市場の世界トップシェアを獲得し続けているキングメーカーのキヤノン。日本が誇る超一流企業であり、常にデジタルカメラ市場のトップをひた走っています。
製品ラインナップも豊富、周辺アクセサリーも豊富、カメラのボディやレンズは常にユーザーのことを考えられている。
それにユーザーサポートがとても手厚いのもキヤノンのキングメーカーたる所以です。※一度カメラのレビューをさせてくださいと問い合わせしたことがあり、そのときの対応が全メーカー中最も良かったのがキヤノンさんでした。
一眼レフをこれから始めたい!いまから写真を趣味にしたい!と思っている方にまず最初にオススメしたいキヤノンの一眼カメラ。ぜひあなたのカメラ選びの参考になれば幸いです。