一眼カメラやデジタルカメラには、沢山の撮影モードがありますよね。ほとんどの人は、オートで撮影し、被写体に合わせて「ポートレート」や「夜景」などのモードに切り替えると思います。


本記事はカメラ初心者が覚えておきたい撮影モードについて解説していきます。
オートには2種類ある
一眼カメラを例にとると、オートと言ってもいろんなオートがあります。例えば前述した「ポートレート」や「夜景」モードに加えて「AUTO」などの表記がされてるものですね。
ニコン:AUTO
キヤノン:AUTO
その他:iA、iAUTOなど
モードダイアルに「AUTO」と書かれているものです。Panasonic LUMIX は iA と書かれています。これらは初心者用に作られたモードで上位機種にはありません。基本的にはカメラが全自動で設定してくれるので「簡単撮影モード」とも言われます。
初心者さん「簡単撮影モードって言うんですね。AUTO 以外の撮影モードって使ったことありませんし、PやAなどがどういう使い方をしたらいいのか全く分かりません」
普通はそうですね。コンデジでも「M,A(Av),S(Tv),P」というモードがありますが、それが何を表しているのか分かりにくいと思います。
ヒガシーサーカメラには簡単撮影モードがあるけど、今日覚えて欲しいのは「P、A、S」の3種類のモードです」
Pとは?プログラムAEモード
ヒガシーサーカメラを買ったその日から「Pモード」を使おう。Pモードは基本的にはカメラ任せで撮影できるモードだけど、簡単撮影モードと違って、自分好みの設定に変えることができるモードなんです」
プログラムAEモードと言われているのは、カメラのモードダイアルに表記されている「P」のこと。プログラムのPだね。このモードは「簡単撮影モード」に似ているけど、自分好みで設定を変えることができるモードです。
写真を撮影するときには、レンズの絞り値やシャッタースピードなどを設定しないといけないんだけど、それらを自動で行うのが「簡単撮影モード」や「P」モード。簡単撮影モードの場合は全てがカメラ任せになるので、ホワイトバランスやAFの設定などができません。
「P」モードは絞り値やシャッタースピードなどの難しい設定はカメラ任せだけど、ISO感度の調整や、ホワイトバランスの変更など、写真の仕上がりをコントロールできるモードになります。
ちなみにPモードは、絞り値やシャッタースピードを変えることもできます。
A(Av)とは?絞り優先モード
初心者さん「絞り優先モードってなんですか?」
ヒガシーサーレンズの絞り値をカメラでコントロールするモードだよ」
絞り優先モードはおそらく最もよく使われている撮影モードです。このモードはレンズのF値というものを変えることによって、写真のピントが合う範囲を広くしたり狭くしたりすることができます。
キヤノン以外のカメラメーカーはAモードと覚えておけば大丈夫です。キヤノンだけはAvモードと表記されています。
S(Tv)とは?シャッタースピード優先モード
初心者さん「シャッタースピード優先モードってどんな効果があるの?」
ヒガシーサーブレを抑えたり、水の流れを表現したり写真表現を意図的にコントロールすることができるよ」
シャッタースピードを調節するといろんな写真が撮れるようになります。例えば手ぶれや被写体ブレを抑えたいときはシャッタースピードを早くします。1/100秒より、1/2000秒がシャッタースピードが早いことになります。
このシャッタースピードを調節することで、水の流れを表現したり、ピタッと時が止まったような写真を撮ることができます。
キヤノンのみ「Tv」と表記しています。
初心者が使うべきモードは絞り優先モード
プログラムAEモード、絞り優先モード、シャッタースピード優先モード。以上3つのモードを紹介しましたが、初心者が使うべき撮影モードは「絞り優先モード」です。
初心者さん「えっ?Pモードじゃないの?」
絞り優先モードを使うと、カメラの背景ボケをコントロールしたり、シャッタースピードの変化を感じることができます。一眼レフの場合はモードダイアルがついているので、絞り優先モードだとレンズのF値を変更することができます。
このF値をコントロールしてみることで、カメラの基本的なことを体で覚えることができます。
キットレンズを使っていて、一番広い画角のときはf/3.5なのに、一番ズームしたときはf/5.6に変わった。その結果なんか手ぶれ写真が増えたな。みたいなことです。
初心者さん「なぜf/5.6だと手ぶれ写真が増えるんですか?」
ヒガシーサーF値は小さければ小さいほど沢山の光を取り込めるので、早いシャッタースピードで写真を撮れる。でもF値が大きくなるとF値が大きくなり光の取り込みに時間がかかるのでシャッタースピードが遅くなるってことさ」
レンズに表記されている f3.5-5.6というのはそのレンズの焦点距離ごとの最小F値を表しています。キットレンズなどのズームレンズは、レンズのズーム距離を変えるとF値が大きくなっていきます。つまり18mmで撮影するときの最小F値は3.5。55mmで撮影するときは5.6で撮影できるということです。
初心者さん「うーんよくわからないですけど、そもそもなんで光を取り込むんですか?」
ヒガシーサーカメラは光を取り込む箱と考えましょう。レンズのF値というのは、その箱に開けられた窓のことで、窓が大きいと沢山の光を箱の中に入れることができるよね。その代わり窓が小さいと光は少しだけしか入らない。カメラは一定量以上の光がないとシャッターを切ることができないので、光を一定量以上取り込む時間を窓の大きさによって変えることができるんだ」
カメラは一定量以上の光がないと、写真を撮ることができません。そしてその光を取り込む量を決めている要素の一つがF値と言われるものです。
このF値の値は小さければ小さいほど、高価なレンズになります。つまりf値が小さいレンズほど良いレンズってことですね。
ヒガシーサーカメラは光を取り込む量を大きくしたり、小さくしたりすることによって、自分の意図通りの写真を撮ることができるんだ。オートモードだとそういう細かい設定ができないので、いつまでも写真はカメラ任せになってしまうのがデメリット。逆に言うと誰でも簡単に写真が撮れるのが簡単撮影モードのメリットでもあるね」
一眼カメラを使っているなら、ぜひこの絞り優先モードを使いこなせるようになりましょう。
初心者さん「難しかったけど、とりあえずAモードで色々写真を撮ってみるといいんだね」
ヒガシーサー…えっとそうだね。F値を変えたらどうなるのか?っていうことを最初は理解できるようになるといいね」
はい、というわけでカメラは簡単撮影モードだけではなくて、絞り優先モードも使ってみようという話でした。Aモードを使いこなせれば、脱初心者と言えますよ。