前回までのあらすじ

ジェームスはブログの仕組みを完成させ、企業のコラボレートやアドセンスに依存しないマネタイズ力を身につけた。素人から始めた写真ブログは、ついにはメーカー主催の写真講師の依頼を受けるようになり、ブログの価値を改めて思い知った。

  • ファンを集めるブログ
  • ファンを育てるメルマガ
  • ファンに買ってもらうアフィリエイト

この仕組みが回り出すことで、ジェームスのブログはどんどん良い方向に伸びていくようになった。理想としていた「名刺ブログ」の出来上がりである。今回はブログの正しい仕組みを作り上げたジェームスとジョンの未来についてお話しする。

2016年以降のブロガー

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数カ月後ジェームスは著名ブロガーとして活躍。各地でセミナーや講師を行う。

それだけではない、ジェームスの写真はブログの「引き算ブランディング」を応用し、彼にしか撮れない写真を追求するようになった。始めはSNSで火がつき、写真専用のウェブショップを開設したところ世界中から彼の写真を求めるファンで溢れた。

ジェームスは、ブロガーでもアフィリエイターでもない「写真家ブロガー」として自身のライフスタイルからお金を稼ぐようになっている。

ジョンはジェームスと親交を深め、書籍やオンライン講座などブランディングを基礎とした活動をしている。

アフィリエイトの経験に長けていることから、そのノウハウを個人や企業にも教えている。稼いでる額はジェームスよりも遥かに多いが、どちらもライフスタイルを犠牲にせず得意な分野で好きな人生を生きている。

そのとき1通の手紙が二人のもとに届いた。

「次の日曜日にパーティーをするからワイキキに来てください。」

ティムだった。数年ぶりに連絡をもらったが手紙とは珍しい。

封筒の中には家族分のファーストクラスの航空チケットとホテル名が書かれている招待状が届いていた。よくわからないがティムのおかげでここまで来れたのだし、久しぶりに3人で会えると思うと嬉しくて2人はすぐさま家族を連れてハワイに飛んだ。

初めて乗るファーストクラスに家族は大興奮。そして数カ月ぶりに会ったジェームスとジョンは、ティムが何者なのかそういえば知らないということを話し合っていた。どっちにしろスティーブの3弟子が集結するのだから面白いことが起こりそうだと期待を込めて。

ハワイでのVIP対応

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ハワイに到着後、空港にはリムジンが用意されていた。

「ジェームス様、ジョン様お待ちしておりました。今からホテルに案内いたします。行きたいところがあればどこでもおっしゃってください。」

VIP対応に驚きを隠せない2人はちょっとドキドキし始めた。

ジェームス

なにか大変なことに巻き込まれそうだけど大丈夫かな。

ジョン

・・・まぁいいじゃないか楽しもう。

ホテルに到着するともう夕方だった。そこはワイキキの一等地でアラモアナビーチパーク目の前に建つコンドミニアムタイプのホテルだった。

サンセットを見ながら部屋で話していると、突然電話が鳴った。

tim

アロハ!ティムです。長旅お疲れ様。今からそっちに行きたいんですが話せますか?

ジョン

いいけどティムなにするつもり?

tim

ハハハ大丈夫だよ取って食べたりしませんよ。

「ガチャ」

ジェームスとジョンはビビりながらティムを待つことにした。

3人の再開とティムの正体

tim

アロハ〜!お久しぶりです。お元気ですか?

ジェームス

ティムー君は全然変わらないけど、なにコレちょっと怖い

ティムが言うには毎年ワイキキで開催しているシークレットな発表会に招待しただけだと言った。

ジョン

そういえばティムってなにやってんの?

tim

ラポームという会社の役員をやってます。

ジェームス

えっ?ラポームってあのラポーム?

二人は驚きを隠せなかった!!ラポームといえば世界一のテクノロジー企業。ティムはそのラポームの役員だという。さすがのジョンもそれにはビビった。

ジョン

・・・なぜラポームの役員さんが私たちと友達なんでしょうかかかか・・?怖い。怖いよティム。

tim

ははは。怖がらないでくださいよ。ボクがあのときコーヒーショップでバイトしてたのは、スティーブの意思だったんです。

・・・わすれてた。そういえばグリーンボトルコーヒーというサードウェーブなコーヒー屋さんで3人は出会ったんだった。じつはあのときスティーブの指示で働いてたというティム。

・・・スティーブってもしかして。

スティーブについて

コーヒー

ジョン

スティーブって一体何者なんだ?

ジェームス

タイムスリップしてるし、神様的なヤツなんじゃないの?

tim

スティーブはラポームの創設者。じつはタイムウォッチを秘密裏に完成させて、世界中から優秀な人間を育てることをしています。

なにぃぃぃぃぃぃ!ジェームスとジョンは腰を抜かすほど驚いた。まさかタイムスリップしているスティーブが人間だったなんて・・・。しかもラポームの創設者ってじゃああれじゃねーか!超有名なヤツじゃん!

tim

まぁ表向きは4年前に死んでますけどね。私を含め数人しか知らない事実です。

ジョン

それってあのスティーブってこと?まじか・・・。まじか・・・。でも4年前に死んだってニュースになったよね。あのときめっちゃ凹んだよ。世界を変えた人だからね。まじか・・・なんか嬉しい。

ティムが言うには大変だったらしい。一度やると決めると何が何でもやる人で、周りが何を言っても聞かなかったらしい。ティムが言うには今もどっかの時代で遊んでるらしい。と言っても過去にしかいけなくて、本人は過去に全く興味ないから人を送り込んで遊ぶのが趣味らしい。

ジェームス

ちょちょちょ話がSF過ぎてもうよく分からん。なんでボク達のような普通の人間にスティーブが会いにくるんだよ。意味不明」

tim

スティーブは気まぐれなんです。とくに失敗してるヤツが大好きみたいで、君たちの失敗具合は笑えるほどだったっていつも言ってました。それで早速本題なんだけど

ジョン

いやちょっと待て待て、全然話が飲み込めない。あれ?これなにギャグ?

ブログ飯を極めた先

ファン

tim

君たちは個人の影響力を極限まで高めてくれました。本当に普通の人間が情報発信だけで影響力を高めるなんてことは7年前にはできませんでした。でも今は違う。君たちのようなブロガーは正しい形でブログをビジネスに変えています。

ジェームス

褒めてもなにも出ないよ。それにブロガーなんてスケールの小さいビジネスだよ。

tim

それは知ってる。しかし君たちは正しい形で社会に貢献していますよね。これからの世界は個人が世の中を変えていく時代です。ボクは企業の役員だけど、君たちには色んな仕事をお願いしたいと思っています。

これまでブロガーやアフィリエイターと言えば、炎上系、匿名系、怪しい系が多かったし世間の印象もそんなもんだった。企業から仕事をお願いしたいような人たちはいなかった。でもスティーブは個人の影響力を重視していたし、世の中はそうなっていくべきだと感じていた。

ティムが言うにはブロガーの社会的地位と価値がようやく認められ始めたらしい。

三人はその後もブログやビジネスについて話をしたが、ティムは明日の準備があるということで帰ることに。

最後にジェームスとジョンに質問をした。

tim

明日、会社の発表会で全世界で最も影響力の大きなブロガー20人を集めて紹介することになっています。君たちは日本人から参加する二人になります。これから忙しくなるけど、準備はできてますか?・・・」

世界的企業の発表会?世界から20人?日本から2人?

二人は困惑したが、もうどうでも良かった。

とにかく三人でこうしてまた会えて、しかも実はスティーブは実在の人物で、ティムは世界一の会社の役員だった。

そのティムに紹介すると言われて、これほど嬉しいことはないとジェームスとジョンは思っていた。

ジョン

・・・なんだかすごく遠いところまで来てしまったな。

ジョンはスティーブと出会う前、ただがむしゃらに過去の実績を売りにしていた自分を思い出していた。

世界のブロガー20人

発表会は想像以上にすごかった。

見たことあるようなVIPから、海外の有名ブロガー、YouTuberなど多くのスーパーパーソナルが一同に介していた。

「やぁジェームス」

「はい?・・・えっあなたはクラークさん?」

声をかけてきたのは、ジェームスが写真を始めたきっかけとなったクラークだった。もちろん初対面だ。

「ジェームス、君のブログと写真は面白いよ。世界中のフォトグラファーを元気にしてくれるね。」

ジェームスは嬉しくて倒れそうになりながら、クラークに憧れて写真を始めたことを説明した。そしてとても印象的な言葉をクラークから頂いている。

「ぼくは写真の撮り方なんて知らない。だけど自分が美しいと思うことはできる。ただそれを写真にしてるだけさ」

・・・究極の引き算だった。

自分が美しいと思うことを写真にするだけ。カメラのスペックや写真の撮り方なんてどうでもいい。ハンマーで頭を叩かれたような思いだった。ジェームスは瞬間的に自分のやるべきことがアイデアに浮かんだ。

「ぼくは・・・写真を好きで始めたい人たちを勇気付けたい」

ジェームスは興奮冷めやらぬ状態でクラークと握手を交わした。

「いつか一緒に写真を撮りに行こう」という約束をかわして。

この日、ジェームスにとって忘れられない日になった。きっとジョンも同じだろう。

あちこちでナンパしてるけどな!

ジョン

うぇーい!!

ブロガーの社会的価値とは

フレンド

ハワイでのパーティを終え日本に戻っても、何も変わらない日常が待っていた。

あいかわらずブログは書いてるし好きなことをして生きている。

唯一変わったことと言えば、毎日企業からコンタクトがあり、住んでる町から仕事の依頼が舞い込んでくるようになったことだ。仕事が増えるのは苦痛になることもあるが、今まで個人でひっそりとブログを書いていたころと比べると人とのつながりが楽しい。

以前まではファンと繋がっていくことが唯一のビジネスだったが、今は違う。

ブログを書いてメルマガを発信するだけの情報発信者が、企業や行政とコラボレートするような社会的な価値を持っている。

その影響はジョンとジェームスだけではなく、日本中の多くのブロガーに波及していった。

ブロガーの価値が正しく認められて、これまで広告収入が唯一の収入源だったブロガーたちに、いろんな仕事が依頼されるようになってきた。

以前のジェームスやジョンのように、グレーな手法でお金を稼いでる人や、誰でも作れるブログやサイトを量産していた人たちは、検索エンジンのアップデートによってどんどん姿を消していった。

あのときスティーブに連れて行かれて、過去と現代で同じ失敗をしていなかったら今の自分はなかったはず。

スティーブとティムにはほんとに感謝しかない。彼らがいなければボクは今でもどこかで自分の生き方を否定しながら、組織の歯車として生きていたはずだ。

ジェームス

スティーブはいまどこにいるんだろう。そういえば2009年から2016年に戻った時以来、一度も僕たちの前に姿を見せていない。久しぶりに会って彼の毒舌を聞いてみたいよ。そして僕やジョンの成長ぶりを自慢したい。

ブロガーの次のステージ

引き算

ジェームスとジョンは好きなことを発信することでお金を稼いできた。

ブログ、アフィリエイト、メールマガジンを攻略して、自分のブランドを育て仕組み化に成功した。

それにブログだけではない、ジェームスには趣味である写真もビジネスになった。彼はブログのおかげで「商業カメラマンを選択しない」ことができた。誰かに依頼されて写真を撮らなくても、彼が撮った写真はすぐに売れる。

ブランドを作り、仕組みを持っているから、彼はいつでも好きな写真を撮って売ることができる。それに写真を売らなくても生きていけるため、彼は自身の作品を追求し続けることができ、いつまでも写真を楽しむことができている。

ジェームス

富みて学び、学びて富む

まさに最高のライフスタイルを送っている。

アフィリエイターの次のステージ

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ジョンはサーファーという特殊な価値観で生きている人たちと繋がって、世界中にサーファーの友達を作った。

アフィリエイトやインターネットビジネスは、時間や場所にとらわれる必要がない。波を求めて旅するサーファーにとって理想的な働き方である。

ジョンはサーファーが貧乏であることのデメリットをブログで書き、世界中のサーフトリップ先でとにかくお金を使いまくった。

その活動が広がり、彼が運営するサーファーズコミュニティ【リッチ・エンドレスサマー】は理想のサーフィンライフを送りたい若者が多く参加している。

リッチ・エンドレスサマーのサーファーたちの間では、【サーフィンだけ楽しんでいればそれでいいなんてダサい】という考え方が根付き、トリップ先でサーファーの地位が高まるようにお金を使うことがステータスとなっている。

マナーも良く、お金もたくさん使ってくれて、そして現地の情報を発信してくれる。

ジョンが体現した新しいサーファーの姿は、現地の人達にとって魅力的な旅行者となり、世界各地でサーファーの社会的地位が高まった。

関わる人達を幸せにするのがビジネス

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ジェームスは自分のビジネスに幸せを感じていた。以前まで【稼げればいい】という考えでブログやアフィリエイトに取り組んでいた面影はない。

彼はブロガーとしてではなく、一人のビジネスマンとしてライフスタイルをビジネスに変えた。趣味の写真も商業カメラマンではなく【写真家であること自体がビジネス】になった。

収入も安定し、家族も増えた。ビジネスは仕組みがうまく回っているので手間となることはない。全てが順調だった。しかしその一方でジェームスにはある想いがあった。

ジェームス

次にボクがやるべきことはなんだろうか・・・。スティーブが託してくれた未来はまだまだこんなもんじゃないと思う

ジェームスはスティーブが教えてくれたことを全て実践して成功を手に入れた。だけど腑に落ちない点が一つだけある。なぜ自分やジョンを選んだのかということだ。

ジェームスもジョンもお互いにブランドを育て、好きなことをビジネスの仕組みにし収入も増えた。でもそれだけだ。

ジェームス

ぼくはまだ何もしていない。この新しい生き方を発信する必要がある・・・でもどうやって?ブログで?いやもっと違うアプローチじゃなきゃダメだ。たった一人でもいい。応援したくなるような人を見つけて手助けしていくべきではないか?

まだまだブロガーのやることは終わらない

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デーン。

スティーブ

やあジェームス。君の気持ちは分かっている。一緒に来ないか?今日も面白いやつを発掘して育てようぜ!

ジェームス

スティーブ!サインください!

おい!と突っ込まれたジェームスは、スティーブにクソだなと吐き捨てられた。その毒舌もジェームスには嬉しかった。

ジョン

大丈夫いつでもこの時間に戻ってこれるさ。ボクも君と一緒さ。もっと出会いたいんだ面白い仲間たちに。あぁティムからも伝言を預かってるよ。次の20人を探してくれだってさ。

ジェームス

ジョンも一緒なのか!

ジェームスは久しぶりのスティーブとジョンに驚きつつも、二人がすべてを理解してくれてることに感動した。

もちろんジェームスはスティーブとジョンと一緒に仲間を探す旅に旅立つことにした。そう次のジェームスやジョンを発掘するために。さぁ面白いヤツを探しにいこう・・・。

カチカチカチ・・・タイムウォッチが作動する。ヴイーーン。

ジェームス

・・・うっそうだった・・・こうなるんだった・・・ドテ・・・

スティーブ

やれやれ。

まだまだブロガーの役目は続きそうだ。

fin