ピーター「またブレてる…なんか写真って最近楽しくないなぁ。やっぱりスペックの高いカメラを買わないと駄目なんだろうな…」

彼の名はピーター、写真とサーフィンを楽しむ地域ブロガーだ。学生時代に海外留学を経験したことがきっかけでデジタル一眼カメラで写真を撮るようになった。

大学卒業後は職を転々としながら、サラリーマンという働き方に不安を感じ、ブログやアフィリエイトというネットの副業に取り組んでいる。もともとはサーフィンが趣味で、海の写真をキレイに撮りたいと思って始めたカメラだが、知識も実力も身につかないまま7年という月日が経っていた。

そんな主人公が師匠や仲間と出会い、スペックゾンビやマウント玄人に叩かれながらも、ライフスタイルを軸にした新しい時代の写真体験を体現する物語である。

第一話に登場する人物

第一話に登場する人物の紹介

ピーター

ピーター
ピーター(32歳)。カメラ初心者のサラリーマンブロガー。映画をきっかけにカメラを手に入れるも専門用語が分からず長年キットレンズで写真を撮っていた。単焦点レンズと出会い写真が楽しくなったが、ブログでスペックゾンビやマウンティング玄人からネガコメを受け意気消沈。家族との思い出やブログに使う写真のために一眼レフを愛用している。

本作の主人公。カメラウイルスに感染するも家族のお陰でスペックゾンビ化には至っていない。しかし油断は禁物。いつまた発症するかも分からないという状態で「写真」と「カメラ」の両方を楽しんでいる。

海外旅行で訪れた世界的写真家のギャラリーで感動。それからベッドルームに飾れるような写真が撮りたいと思うようになる。いまはサラリーマンを続けながらブログを続けているが、いつかはサラリーマンを辞めて家族とともに自由に暮らしたいと考えている。

彼の最終目標は「家族の思い出をキレイに残すこと、ベッドルームに飾りたいと思うような写真を撮れること」の2つである。

アキ

アキ
アキ(32歳)。カメラ好きの地方在住プロブロガー。サーフィンと写真が趣味で家族とともに自由に暮らしている。カメラウイルスに感染していたが、ピーターと同じく家族や旅行に助けられた。地方の情報発信者や写真家を育てる活動もしている。

現役プロブロガーとして写真を楽しんでいる自由人。主人公のピーターとは中学の同級生である。もともとはサラリーマンだったがリーマンショックで失業を経験し、脱サラを目的にブログを始めた。いまではブログだけで家族を養っているが、本人はそのことを特別だと意識していない。むしろ「寝てても給料とボーナスがもらえるサラリーマンうらやま」とさえ思っている。彼はブログで生計を立てているが、ときどき「ジョン」と「ティム」という人物から電話がかかってくる。地方で活躍する写真家やブロガーを増やすために草の根活動を続けている。

彼の最終目標は「自分の周りに写真家プロブロガーを増やすこと」である。

引用ページ:https://higashisa.com/photomagazine/

【過去】デジタル一眼レフとの出会い

ピーター「宮﨑あおい…天使かよ…」

映画「ただ、きみを愛してる」に出演している女優の宮﨑あおいさんの天使ぶりに涙したピーター。分かりやすいことに彼は映画を見た翌日に「量販店」に足を運び、そこで初めてデジタル一眼レフを手に取った。

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ピーター「一眼レフかっちょええーーーー。っておいおい一番安いやつで5万円もすんのか…。まじかまじか…。しかも愛しのあおいちゃんが使ってるやつはオリンパスか。オリンパスいいなー」

店員「こんにちは何かお探しですか?」

初めてデジタル一眼レフを触っている小僧を見ていいカモだと思ったのだろう。すぐに近くの店員さんが声をかけてきた。

ピーター「はい、一眼ってやつをほしいんですが、どれを選んでいいのか分からなくて、オリンパスとかどうなんですか?」

店員「お客さんいいとこに気づきましたね。オリンパスのデジタル一眼レフはちょうど新しいのが出てて、世界初のライブビュー機能を搭載してるんですよ。オススメです」

ピーター「ライブビューってなんですか?」

店員「ライブビューっていうのは背面液晶で被写体を確認しながら写真を撮れるっていうものです。今まで一眼レフでは難しかったんですけど、オリンパスE-330っていうカメラから出来るようになったんですよ。世界初です世界初!」

ピーター「…あっそうなんですか(やべ何言ってるか全然分かんね)」

これからカメラを始めようと考えてる学生に、畳み掛けるように専門用語を連発する量販店の店員さん。ピーターはわけも分からずとりあえず良さそうだからという理由でオリンパスE-330に決めようとしていた。

初心者に10万円以上のカメラをオススメする量販店

ピーターちなみにおいくらですか?」

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店員「ボディのみで11万円です!画期的な製品なので安いですよ!」

ピーター「11万!!!えっと学生なんでそれはちょっと無理なんですけどボディのみってどういう意味ですか?」

店員「あー学生さんなんですねー。ボディのみっていうのはカメラ本体だけってことですよ。レンズキットなら13万円ですね」

お客さんが学生さんと知り、しかもボディのみという意味すら知らないことに明らかにテンションが下がってしまった店員さん。これからカメラを始めようとする人間にいきなり10万円以上の製品を勧めるカメラの世界。もう既に心が折れたピーターは買うのを止めようと思った。

ピーター「カメラってこんなに高いんですね…。学生のボクにはちょっと無理です」

店員「ニコンのエントリークラスは5万で買えますよ。レンズを含めても6万円ぐらいですねー」

ピーター「ニコンってあのキムタクのですか?」

店員「はいそうですよー。また聞きたいことがあったら声かけてくださいねー」

おいおい、今から聞きたいこといっぱいあるのにいっちゃったよ…な対応を受けたピーターはこう思った。

ピーター…買わないなと思ったんだろうな。まぁ実際今日は買わないけど、6万円ぐらいだったら来月バイト代で買えるかもしれない。キムタクでかっこいいし」

映画「ただ、きみを愛してる」でフイルム一眼を楽しむ誠人(玉木宏)と静流(宮﨑あおい)に憧れた学生のピーター。

映画を見た翌日にカメラの量販店に足を運び、自分が欲しいと思ったカメラは高すぎて手に入らないことを知る。しかしエントリークラスと言われる一眼レフなら6万円で買えることを知り、来月のバイト代を全額カメラにつぎ込むことでピーターのカメラ人生はスタートした。

初めての一眼レフは最高に楽しかった

ピーター「一眼レフかっけーーーーーー」

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初めて手に入れたデジタル一眼レフは最高に楽しかった。学生だったピーターはとにかく授業に、飲み会に、どんな場所にもカメラを持っていくことを楽しんでいた。もちろんカメラの設定はフルオート、レンズはキットレンズでズームの意味も知らず、とりあえず適当に撮っていたが、とりあえず首から下げてるだけで自己満足していた。

実はカメラを手に入れた時期、ピーターはニュージーランド留学から帰ってきて休学中。ニュージーランドはフォトジェニックな風景が多く、SONYのサイバーショットという見た目がかっこいいコンデジで留学の写真を撮っていた。

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その頃から写真は楽しいと内心気づいてたのかもしれない。そんな学生がデジタル一眼レフという最高の写真体験ができるテクノロジーを手に入れたのだから楽しくないわけがない。

ピーター「やべーな一眼レフめちゃめちゃ楽しい。楽しすぎんだろ!なーアキ。なんで早く教えてくれなかったんだよ」

ブログマーケティング

中学校の同級生であるアキは大学こそ違えど同じ沖縄の友人。ピーターよりもずっと前に一眼レフを手に入れて写真ライフを楽しんでいた。休学中のピーターと同級生だが、彼はこの時点で大学4年次、勉強もできる彼はすでに地元有力企業の内定をもらっていた。簡単にまとめるとピーターの憧れだった。

アキ「いやいや前からオススメしてたし!カメラ欲しいって思ったのも、あの映画見てからだろ?ミーハーめ」

ピーター「ハハハそうだったな。でもお前が重そうな一眼レフ持ってんのダサいって思ってたよ正直。でも今はむしろカッケーな」

アキ「ダサいは余計だろ。まぁでもカメラ仲間ができてうれしいよ」

ピーター「これで俺も内定もらっちゃうぜ!!!」

アキ「それはない。ていうかお前いま休学中だから今の時期から就活しとけよ!4年になってからじゃ遅いぜ」

ピーター「えっそうなの?」

アキ「全然遅いよ!4年の6月ぐらいに内定決まってなかったら詰んだと思え!!」

この話は2007年2月頃の話。アキは4月から社会人がスタートするというタイミングだった。この頃はまだリーマンショックが起こる前で就活状況は活発。早い人は3年次に企業から内定をもらうこともあった。懐かしい(笑)

こうしてピーターは初めてのデジタル一眼レフを手に入れて、写真体験を楽しんでいた。

次回予告 スペック重視のカメラ選びで失敗する初心者

ピーター「またブレてる…なんか最近写真楽しくないなぁ。やっぱりスペックの高いカメラを買わないと駄目なんだろうな。えーっと今オススメのカメラはどれなんだろう?」

初めて一眼レフを手に入れてから6年後の2012年。ピーターはサラリーマンとして忙しく働く一方、副業で始めたブログに自分が撮った写真を使うようになっていた。しかし、以前と変わらない知識と機材のままで写真を撮っていたのでブレブレ写真を量産。とくにブログによく使う料理写真やカフェ情報など、室内写真の殆どがブレやピンぼけばかりだった。

シンデレラレンズ

ピーター「これ絶対カメラのせいだよな。オートフォーカスポイントも3つしかないし、最新機種は9点とか21点とかだし、画素数も1000万画素以上あるし、Nikon D40もそろそろ買い替え時かもしれない」

次回あらすじ

高いスペックのカメラを買えば、自分でも良い写真が撮れると思ってしまう間違ったカメラ選びについて紹介しよう。

魔法の一眼レフ