写真レタッチ

商業カメラマンではなく写真家と出会うメリット|第5話

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前回のあらすじ

C-ウイルスに発症し、スペックゾンビの初期症状が見え始めた主人公だったが、運良く効果的な治療方法である「家族旅行に行く」を試すことができた。結果的にその治療法はスペゾン症状を劇的に改善することができ、一眼レフのメリット・デメリットを理解できる旅となった。

「家族旅行に一眼レフは邪魔」ということに気付いた主人公は、ポケットに入る iPhone で写真を撮り、その気軽さと便利さに改めて感動。しかし、一眼レフの写真と比べるとどうしても物足りさなが残った。そこで彼はカメラではなく写真を学びたいと考えるようになる。

そんななか「今度一緒に写真を撮りにいきませんか?」という一通の怪しいメッセージが届いた。今回のストーリーは賢者と出会い、写真を楽しむための唯一の方法を教えてもらう話である。

本作に登場する新しい人物

本作に登場するジェイという人物について

ジェイ

「ジェイ(32歳)

素性を隠している実業家兼写真家のジェイ。ピーターのブログで彼のことを知り、一緒に写真を楽しむ仲間として繋がっている。詳細は不明だが、世界的な写真家っぽい発言をちょいちょい言ってくる」[/char]

詳細は謎に包まれているピータの師匠的な存在として物語に登場する。実業家でありながら写真を趣味で楽しんでいるが、どうやら世界的な写真家でもあるようだ。

ときどき「スティーブ」という人物から電話がかかってくるが、そのときはめちゃめちゃ慌ててる。

彼の最終目標は「世界に発信できる個人を増やすこと」らしい。

写真仲間との出会い

ジェイ「はじめましてジェイと申します」

ピーター「はじめましてピーターです」

人見知りなピーターは初めて出会う写真仲間に緊張していた。

ジェイ「いつもブログ拝見してます。とても素敵なことをいっぱい書いてくれていて本当に素晴らしい方だなーと思って、メッセージしたんですよ。それが実際に会うことができて嬉しいです」[/char]

ピーター「いえいえ、ありがとうございます。実は私のブログってよく叩かれていて、最近はあまり更新してないんですよ」

ジェイ「そうなんですねー。ツイッターもフォローしてますし、コメント欄も開放してくれているので知ってはいたんですが、やっぱりそういう理由があったんですね」

こう話すジェイは主人公と同年代の30代前半の男性だ。

いくつものビジネスを世界に展開する超やり手な実業家であるが、それと同時に自身の作品を海外で販売したりする写真家アーティストでもある。その事実は隠してるわけではないが、ビジネスも写真も素人のピーターが気付くはずもなかった。

ジェイさんの愛用機種はマイクロフォーサーズ

camera

「ジェイさんはどんなカメラを使っているんですか?」

ジェイ「プライベートではいつもマイクロフォーサーズ機種を使ってます」[/char]

マイクロフォーサーズとはオリンパスやパナソニックの一眼カメラに採用されているセンサー規格のこと。スペックゾンビ達の間でよく言われている「いつかはフルサイズ」のカメラと比べて、大きさが半分以下の撮像素子センサーである。

「…へーマイクロフォーサーズなんですね。私はAPS-Cサイズ使っていて、いつかはフルサイズと思っているんですけど、マイクロフォーサーズはどんなもんなんですか?」

ジェイ「フルサイズも持っていますが、どこにでも気軽に持ち出せるマイクロフォーサーズをよく使っていますね。作品を撮るのもマイクロフォーサーズやスマホで済ますことがほとんどです」

ピーター「作品?」

ジェイ「あっこういう写真ですね。これマイクロフォーサーズで撮ってます」

ピーター「えっ?なんかレベルが桁違い」

世界の注目アーティスト100に登場する写真家

camera

薄々感じてはいたが、ピーターはようやく目の前の人がすごい人なんだと思い始める。見せてもらった作品のレベルが桁違いで、しかもその見せてもらった写真は「世界の注目アーティスト100作品」とタイトルに書かれている大手メディアの記事だったからだ。

ピーター「えっとジェイさんってプロカメラマンなんですか?」

ジェイ「プロと言われればプロかもしれませんが、基本的にはピーターさんと同じ趣味で写真を楽しんでる人間です。作品を顧客に買って頂いたりはしますが、私は撮りたい写真しか撮らないので」

ピーター「作品を売る?」

スペックゾンビになりかけた2人

ジェイ「ピーターさんに今回お会いしたかったのは、じつはブログを拝見していてスペックゾンビになりかけていることに気づいたからなんです。でもお会いしてみて安心しました。もしかして最近家族旅行とか行かれました?」[/char]

ピーター「えっ?スペックゾンビ?あの有名なC-ウイルスのやつですか?家族旅行は最近行ったばかりです」

ジェイ「はい。ぶっちゃけて言うとC-ウイルスに感染してますね。私も過去に感染してしまって、スペックゾンビを発症してしまいました。その時恩人に助けられたことがあって、いま写真を楽しめてるんです。それを伝えようと思ってコンタクトしたんです」[/char]

まだC-ウイルスに感染している自覚症状がなかったピーターはショックを受けた。

スペゾン

スペゾン「呼んだ?」

カメラ好きの間に蔓延する原因不明の病スペックゾンビのことは知っていたが、まさか自分が感染しているとは思わなかった。しかしそれ以上に気になるのはジェイさんの賢者っぷりだ。写真のレベルと言い、いきなりスペゾンの話を出してくるなど、ピーターはこの人物は何者なんだと驚きを隠せなかった。

カメラはどれを選んでもいい

ジェイ「ピーターさん、折角の機会なので一緒に写真を撮りに行きましょう」

ピーター「ぜひ!」

世界的な写真家であることを知らないピーターは、ジェイさんと一緒に写真を撮るという贅沢を当たり前のように体験した。その後も機会があるたびに二人は写真を撮りに出かけた。

自分が撮った写真が初めて売れたことがきっかけ

「ジェイさんのようにすごい写真を撮るためにはどうしたらいいんですか?」

ジェイ「すごい写真かは知らないですけど、写真を撮ることをとにかく楽しむことにしています。こう見えて以前はカメラのスペックが大好きで、中判カメラもフルサイズも使っていたんですよ」

ピーター「おーうらやましいw」

ジェイ「あはは。スペゾン的にはそうですよね。でもある日私が撮った写真が海外で売れたんです。それがコンデジで撮った写真だったんですね」

ピーター「へーコンデジで」

ジェイ「はい。しかもそれが結構な値段と枚数が売れて、私のカメラに対する概念が変わりました。だから今ではスマホでもトイカメラでも、どんなカメラでも写真を楽しむようにしています」

ピーター「スマホでも…ですか。じつは旅行に行った時スマホじゃ全然物足りなーって思ったことがあったんです。やっぱり写真は一眼レフがベストだなと」

ジェイ「分かります分かります。一眼レフは写真を撮るために作られた道具ですからね」

ピーター「はい、それでやっぱり写真は一眼レフだなと思ってたんですが、ジェイさんは色んなカメラを使うんですね」

ジェイ「被写体7、光2、編集1ですよピーターさん」

「えっ?」

写真のステップアップ

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ジェイ「写真は被写体と光で全てが決まります。そして写真を作品に仕上げるためには編集力が大切なんです。むかしは機材とか言われてましたが、機材は今の時代で関係ありません」

ピーター「被写体と光?なんか難しいですね」

ジェイ「ですよね。私はいまでも専門的な知識も用語も知らないし興味もないですが、写真の基本はしっかり学んできました。以前スペゾンになりかけたときは写真のスキルを高めようなんて思わなかったですけどね」[/char]

ピーター「写真の基本ですか。それってどういうものなんですか?」

ジェイ「そんな難しいものじゃないですよ。光の向きだったり、一眼レフの使い方だったり。基本的なことを動画で学んできましたね。それが去年だったかな?」

ピーター「えっ去年?最近じゃないですか?ってことはジェイさんの写真歴ってどのくらいなんですか?」

ジェイ「ちょうど二年ですね」

ピーター「えっ私より全然歴史浅い!」

ジェイ「あははそうですね。えっと確か6年ぐらいでしたっけ?そういう意味では大先輩ですねピーターさん」

ピーター「どっどうしたらそんな短期間で写真が上手くなるんですか?」

ジェイ「めっちゃ食いついてる(笑)いやいや私も知識や技術は素人なんです。でも写真の基本を学んで、自分の好きな写真をただ思い通りに写しているだけなんですよ」

写真を初めてわずか2年で世界的なアーティストとして注目されたジェイ。そんな写真かと出会ピーターの中で急速に「写真を学びたい」という思いが強くなっていた。あれほど心を動かされていたカメラのスペックは、そのころから全く気にならなくなっていた。

失敗する写真の学び方

ピーター「じつは私も何度か商業カメラマンの講座を受講したことがあるんです。その都度学んだ感じはするんですが、結局すぐに忘れてしまうし、人見知りなので、あんまり人と合うのは好きじゃないんですよね。それにカメラに詳しい人やプロカメラマンってコワイんです」

マウクロ

マウクロ「すぐ叩くぜーー」[/char]

ジェイ「私も一緒です。そもそも時間がもったいないし、私の場合は商業カメラマンさんにお仕事をお願いする立場なので、彼らに学ぼうと思えばいくらでも学べるんです。でもそうなるとどうしても商業用の写真を撮るテクニックになってしまうので、私は基本を動画で学んでました」

ピーター「いったい何者なんですかジェイさん」

ジェイ「家業をやってるだけです。まっそれはいいとして、最初はとりあえず写真の基本を学べる動画をずーっと見てましたね」

ピーター「それください」

ジェイ「食いつき(笑)でも残念ながらそれは駄目です」

ピーター「えっ?」

これまで優しかったジェイが、このときだけ厳しい口調と鋭い目線で「駄目です」と言った。「ケチかよ」とピーターは思ったが、ジェイはそんなちゃっちい人間ではない。

ピーターは「駄目です」の理由を聞いて、目からウロコが落ちる思いだった。

次回に続く

魔法の一眼レフ

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