AIを使えば、クリフトンストレングス(旧ストレングスファインダー)の診断結果を「自分だけの取扱説明書」に変えられます。
17年間Web業界で働き、自己分析ツールを使い倒してきた経験からお伝えすると、クリフトンストレングスは「受けて終わり」にするにはもったいなさすぎる診断です。私自身、診断結果をAIに学習させて対話を重ねた結果、飲み会が苦手な理由、向いている働き方、妻や子供との関わり方まで言語化できました。
この記事では、クリフトンストレングスの結果をAIで深掘りする具体的な方法を、実際のプロンプト例とともに解説します。高額なコーチングを受けなくても、自分の強みを「使える知識」に変える方法がわかります。
クリフトンストレングスの結果を「もったいない」で終わらせていませんか?
クリフトンストレングス(旧ストレングスファインダー)を受けた人の多くが、結果を活かしきれていません。せっかく5,000円以上払って診断を受けたのに、レポートを読んで「へぇ、そうなんだ」で終わっていませんか?
よくある3つのパターン
1つ目は「レポートを読んで終わり」パターン。診断直後は「当たってる!」と感動するものの、1週間後には内容を忘れている状態です。
2つ目は「上位5つを覚えただけ」パターン。「私の強みは戦略性と最上志向です」と言えるけど、それを仕事や人間関係でどう活かすかは曖昧なまま。
3つ目は「納得できない資質がある」パターン。「慎重さが3位って言われたけど、自分では慎重だと思わない」など、結果に違和感を感じて放置している状態です。
なぜ活かせないのか
活かせない理由は3つあります。
情報量が多すぎる点。34資質すべてに解説があり、組み合わせまで考えると膨大な情報になります。全部読み込む時間がありません。
説明が抽象的すぎる点。「戦略性:目的に向かう最善のルートを見つける」と言われても、自分の仕事や人間関係でどう現れるかはわかりません。
1人で深掘りするには限界がある点。「この資質、自分の場合はどういう意味?」という問いに、自分で答えを出すのは難しいものです。
解決策としてのAIパートナー
ここでAIの出番です。
AIに自分の34資質を学習させると、「あなたの戦略性は具体的にどんな場面で発揮されていますか?」といった対話が可能になります。抽象的な説明を「自分の場合」に変換する作業を、AIがサポートしてくれるわけです。
高額なストレングスコーチングは1回1〜3万円が相場ですが、AIなら何度でも対話できます。思いついたときに質問できる「24時間対応のコーチ」がいる状態を作れます。
AIでクリフトンストレングスを深掘りする3つの方法
クリフトンストレングスの結果をAIで深掘りする方法は、大きく3つあります。どれも難しい操作は必要ありません。AIとの対話を通じて、自分の資質を「使える知識」に変えていきます。
方法1|資質の「自分バージョン」を言語化する
公式レポートの説明は、あくまで一般的な解説です。同じ「戦略性」でも、人によって現れ方は違います。
AIを使えば、この一般的な説明を「自分の場合」に変換できます。
具体的なプロンプト例:
私のクリフトンストレングス1位は「戦略性」です。 公式の説明では「目的に向かう最善のルートを見つける」とありますが、 私の場合、具体的にどんな場面でこの資質が発揮されていると思いますか?
参考情報:
- 仕事では複数のプロジェクトを同時に進めることが多い
- 旅行の計画を立てるのが好きで、効率的なルートを考えるのが得意
- 会議では「結局どうしたいの?」と結論を急ぎがち
このように自分の行動パターンを添えて質問すると、AIは「あなたの戦略性は、複数の選択肢から最短ルートを見つける形で発揮されているようです」といった、パーソナライズされた解説を返してくれます。
方法2|資質の組み合わせパターンを分析する
クリフトンストレングスの真価は、単体の資質ではなく「組み合わせ」にあります。上位5つの資質がどう相互作用しているかを分析すると、自分の行動パターンの理由が見えてきます。
具体的なプロンプト例:
私の上位5資質は以下の通りです。
- 戦略性
- 最上志向
- 慎重さ
- 内省
- 未来志向
この5つの組み合わせから見える私の特徴を分析してください。 特に以下の観点で教えてください:
- 強みが相乗効果を生むパターン
- 強みが裏目に出るパターン(弱みになる場面)
- この組み合わせに向いている仕事・環境
私の場合、AIは「戦略性×慎重さ×内省の組み合わせは、石橋を叩きすぎて渡れなくなるリスクがある」と指摘してくれました。まさに自分の課題を言い当てられた感覚でした。
方法3|日常のシーンに当てはめる
資質を理解しても、日常で意識できなければ意味がありません。AIを使えば、仕事、人間関係、プライベートなど、具体的なシーンごとに「この資質をどう活かすか」を整理できます。
具体的なプロンプト例:
私の上位資質(戦略性・最上志向・慎重さ・内省・未来志向)を踏まえて、 以下のシーン別に、どう振る舞うと自分らしくいられるか教えてください。
- 仕事での意思決定
- チームでの協働
- 苦手な人との付き合い方
- 家族との関わり方
- 休日の過ごし方
このプロンプトで私が得た回答の一つが「内省×慎重さの組み合わせを持つあなたは、大人数の飲み会よりも少人数での深い会話を好む傾向があります」でした。
「飲み会が苦手なのは性格の問題ではなく、資質の特性だった」と理解できたことで、無理に参加しなくていいと思えるようになりました。
実践例|私の上位5資質をAIで分析してみた
ここからは、私自身がAIで資質を深掘りした実例を紹介します。抽象的な診断結果が、どう「使える知識」に変わったかをお見せします。
私のクリフトンストレングス上位5
私の上位5資質は以下の通りです。
| 順位 | 資質 | 領域 |
|---|---|---|
| 1位 | 戦略性 | 戦略的思考力 |
| 2位 | 最上志向 | 影響力 |
| 3位 | 慎重さ | 実行力 |
| 4位 | 内省 | 戦略的思考力 |
| 5位 | 未来志向 | 戦略的思考力 |
上位10資質のうち7つが「戦略的思考力」の領域に集中しています。考えること、分析すること、知識を集めることが自然にできる一方、「実行力」や「影響力」は意識的に補う必要があるタイプです。
AIに分析してもらった結果
この5資質をAIに分析してもらい、以下のような洞察を得ました。
強みが活きるパターン:
- 複数の選択肢から最適解を見つける場面(戦略性)
- 品質を高めることに時間をかけられる仕事(最上志向)
- リスクを事前に洗い出す必要がある判断(慎重さ)
- 一人で深く考える時間がある環境(内省)
- 長期的なビジョンを描くプロジェクト(未来志向)
強みが裏目に出るパターン:
- 「戦略性×慎重さ×内省」の組み合わせで、考えすぎて動けなくなる
- 「最上志向」で完璧を求めすぎて、80%で出せない
- 「内省」で一人で抱え込み、周囲に相談しない
この分析を見たとき、「自分の行動パターンがすべて説明できた」と感じました。
発見した「自分の取扱説明書」
AIとの対話を重ねて、私は自分の「取扱説明書」を作ることができました。以下はその一部です。
仕事・働き方について:
- 向いている:戦略設計、仕組み作り、品質管理、分析業務
- 向いていない:飛び込み営業、即断即決が求められる現場、大人数のチームリーダー
- 必要な環境:一人で集中できる時間、考える余白、完成度を追求できる締め切り設定
人間関係について:
- 飲み会が苦手な理由:内省×慎重さの組み合わせ。大人数の浅い会話より、少人数の深い対話を好む
- 対策:飲み会は断っていい。代わりに1対1のランチや、少人数の食事会を提案する
旅行の楽しみ方:
- 戦略性が発揮される場面。効率的なルート設計、最適な時間配分を考えるのが楽しい
- 無計画な旅行はストレス。「ノープランで行こう」と言われると疲れる
妻とのパートナーシップ:
- 内省タイプなので、感情をその場で言葉にするのが苦手
- 対策:感情的な話し合いの前に「考える時間をもらえる?」と伝える
- 妻には「考えてから話すタイプ」と説明しておくことで、沈黙を誤解されなくなった
子供たちとの関わり方:
- 最上志向が出すぎると、子供に高い基準を求めてしまう
- 対策:「80%でOK」を意識的に伝える
- 未来志向を活かして、子供の将来の選択肢を一緒に考える時間を作る
「好き・得意」だけでなく「苦手・避けるべき」を理解できたことで、心のストレスが大幅に減りました。無理して苦手なことをやらなくていい。自分がパフォーマンスを出せる領域に集中すればいい。人生がイージーモードになった感覚です。
AIに学習させる具体的な手順
ここからは、実際にAIへ自分の資質を学習させる手順を解説します。Claude(有料版のClaudeプロジェクト機能)を例に説明しますが、ChatGPTでも同様のことができます。
Step 1|34資質の結果を整理する
まず、クリフトンストレングスの診断結果を整理します。必要な情報は以下の3つです。
- 34資質の順位(全順位がわかるレポートが理想)
- 上位5〜10資質の公式解説文
- 自分の行動パターンや経験のメモ
34資質すべての順位がわかる「クリフトンストレングス34」レポートを持っていない場合は、上位5資質だけでも十分に深掘りできます。
Step 2|AIに情報を渡す(Claudeプロジェクト活用)
Claude有料版には「プロジェクト」機能があります。この機能を使えば、自分の資質情報を常に参照できる状態でAIと対話できます。
設定手順:
- Claudeで「新規プロジェクト」を作成
- プロジェクトの説明欄に、34資質の順位と簡単な自己紹介を記載
- 「プロジェクトナレッジ」に、公式レポートのテキストや自己分析メモをアップロード
ChatGPTを使う場合は、カスタム指示に資質情報を入れるか、会話の最初に毎回資質情報を貼り付けます。
Step 3|対話を重ねて深掘りする
準備ができたら、AIとの対話を始めます。ポイントは「一度に聞きすぎない」こと。1つのテーマについて深掘りし、納得できたら次のテーマに移ります。
最初のプロンプト例:
私のクリフトンストレングスの結果を学習してください。 その上で、私の上位5資質の組み合わせから見える特徴を教えてください。
AIの回答を読んで、「それはどういう意味?」「具体的にどんな場面で?」と追加質問を重ねていきます。
おすすめの質問リスト
AIとの対話で使える質問をリストアップしました。コピペして使ってください。
自己理解を深める質問:
- 私の上位5資質の組み合わせから見える強みは何ですか?
- この資質の組み合わせが裏目に出るパターンを教えてください
- 私に向いている仕事・環境の特徴を教えてください
- 私が避けるべき仕事・環境の特徴を教えてください
人間関係に関する質問:
- この資質を持つ私が、チームで働くときに意識すべきことは?
- 私と相性が良い資質タイプ、相性に注意が必要な資質タイプを教えてください
- 家族とのコミュニケーションで、私の資質をどう活かせますか?
意思決定に関する質問:
- 大きな決断をするとき、私の資質をどう活かすべきですか?
- 私が陥りやすい判断ミスのパターンを教えてください
- 「考えすぎて動けない」を防ぐために、私ができることは?
高額コーチングは本当に必要なのか?
クリフトンストレングスを深く理解するために、認定コーチのセッションを受けることを検討している人もいるでしょう。ここでは、コーチングとAI活用のそれぞれの価値を整理します。
コーチングの価値と限界
認定ストレングスコーチのセッションには、確かな価値があります。
コーチングの価値:
- プロの視点からの客観的なフィードバック
- 対話を通じた気づきの促進
- 資質の組み合わせに関する豊富な経験と知見
- 感情面のサポート
コーチングの限界:
- 1回1〜3万円と高額(複数回必要な場合も)
- セッションの時間が限られる(通常60〜90分)
- コーチとの相性の問題
- 思いついたときにすぐ聞けない
予算と時間に余裕があり、「人との対話で気づきを得たい」という人には、コーチングは良い選択肢です。
AIでできること・できないこと
一方、AIにも得意・不得意があります。
AIでできること:
- 24時間いつでも対話可能
- 何度でも同じ質問ができる(遠慮不要)
- 膨大な情報を整理・構造化する
- 客観的な分析とパターン認識
- 具体的なシーン別のアドバイス
AIでできないこと:
- 感情への共感と寄り添い
- 非言語コミュニケーションの読み取り
- 予想外の質問による気づきの促進
- コーチとの信頼関係による安心感
「AIコーチング」という選択肢
私のおすすめは、「まずAIで自己理解を深め、必要に応じてコーチングを検討する」という順番です。
AIとの対話で8割の自己理解はできます。そこで残った疑問や、感情的なサポートが必要な場面があれば、コーチングを活用する。この順番なら、コーチングの時間を有効に使えます。
「AIで十分だった」という人も多いはずです。私自身、AIとの対話だけで「自分の取扱説明書」を完成させることができました。
よくある質問
Q: どのAIがおすすめですか?
A: Claude(クロード)を推奨します。理由は、長文の文脈を保持する能力が高く、自己分析のような深い対話に向いているためです。有料版のClaudeプロジェクト機能を使えば、資質情報を常に参照した状態で対話できます。
ChatGPT(GPT-4)でも同様のことは可能です。使い慣れている方を選んでください。無料版でも基本的な対話はできますが、長い対話や複雑な分析には有料版が適しています。
Q: 無料でもできますか?
A: はい、基本的な深掘りは無料版のAIでも可能です。ただし、無料版には以下の制限があります。
- 1日あたりの利用回数制限
- 長い会話の文脈を忘れやすい
- 回答の精度が有料版より劣る場合がある
本格的に取り組むなら、Claude(月額約3,000円)やChatGPT Plus(月額約3,000円)の有料版をおすすめします。高額コーチング1回分の費用で、1年間使い放題です。
Q: 資質の結果をAIに渡してプライバシーは大丈夫ですか?
A: Claude、ChatGPTともに、有料版では会話内容がAIの学習に使用されない設定になっています。プライバシーポリシーを確認した上で利用してください。
気になる場合は、以下の対策ができます。
- 名前や所属など、特定可能な情報は入れない
- 資質の順位と一般的な行動パターンだけを共有する
- 会話履歴を定期的に削除する
クリフトンストレングスの資質情報自体は、名前や所属と紐づかなければ、個人を特定できる情報ではありません。
まとめ
クリフトンストレングスの結果をAIで深掘りする方法を解説しました。
この記事のポイント:
- クリフトンストレングスは「受けて終わり」ではもったいない。AIを使えば「自分だけの取扱説明書」を作れる
- 深掘りの方法は3つ。資質の「自分バージョン」を言語化する、組み合わせパターンを分析する、日常のシーンに当てはめる
- 高額コーチングは必須ではない。AIとの対話で8割の自己理解は達成できる
次のステップ:
今日からできることを1つ挙げるなら、「上位5資質をAIに伝えて、組み合わせの特徴を聞いてみる」ことです。AIの回答を読んで「たしかに」と思う部分があれば、そこから深掘りを始めてください。
自分の強みと苦手を理解するだけで、人生は驚くほど楽になります。無理をして苦手なことに時間を使う必要はありません。自分がパフォーマンスを出せる領域に集中する。それだけで、仕事も人間関係も、ずっとイージーモードになります。
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