Sony α6700 レビュー|フルサイズから乗り換えた私がAPS-Cに落ち着いた理由

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α6700 sigma 18-50mm f2.8

「いつかはフルサイズ」という言葉を、カメラが好きな人なら一度は聞いたことがあると思う。

私もかつてそう思っていた。でも実際にフルサイズを使ってきた上で、いまはSony α6700(APS-C)に落ち着いている。「妥協した」のではなく、「これがいちばんバランスがいい」と確信したからだ。

子育て・猫・旅行・沖縄でのサーフィン撮影と、あらゆる場面で使い続けてわかったことを正直に書く。

先に結論:α6700はこんなカメラ(3年使用の要点)

  • 強み:AI被写体認識AFで動く子ども・猫の歩留まりが高い/5段のボディ内手ぶれ補正/4K60p・4K120pの動画(10bit・Log対応)/493gと軽い
  • 気になる点:ボディ約18〜19万円と高め/EVFが左肩配置で少し慣れが要る/10bit・Log動画はバッテリーの減りが早い
  • 給電しながら撮影:USB PD対応。十分な出力のモバイルバッテリーをつなげば給電しながら撮れる(バッテリー不安はほぼ解消)
  • 3年使った結論:フルサイズも使ったうえで、自分の撮り方にはこれがベスト。もう一度選んでも同じカメラを買う

フルサイズを手放してAPS-Cに落ち着いた理由

sony ZV-E10、α6700
sony ZV-E10、α6700

フルサイズカメラは確かに画質がいい。ボケが大きく、暗所性能も高い。でも実際に使い続けると、「重さ」と「レンズ代」がじわじわと効いてくる。

家族旅行に持っていくと荷物が重い。子どもを追いかけながら構えると疲れる。フルサイズ対応レンズは大きくて高い。「すごい写真」より「今この瞬間を確実に残す」ことの方が大事だと気づいてから、求めるものが変わった。

α6700はボディで493g。軽いだけでなく、AFの精度・動画性能・手ぶれ補正のすべてが、私の使い方に過不足なく応えてくれる。フルサイズに戻りたいと思ったことは、いまのところない。

主なスペック

sony α6700
sony α6700
項目内容
センサー約2600万画素 APS-C BSI CMOS(BIONZ XR)
AFAI被写体認識(人物・動物・鳥・昆虫・車/列車・飛行機)
連写速度最大11コマ/秒(メカシャッター)
EVFXGA OLED 約236万ドット・0.70倍(左肩配置)
動画4K 60p(フル画角)/ 4K 120p(約38%クロップ)
手ぶれ補正光学式5軸ボディ内5.0段
バッテリーNP-FZ100(CIPA約550枚)
重さ493g(ボディのみ)
価格目安ボディ単体で約18〜19万円前後(2026年4月時点)

動物瞳AF:猫を飼っている人に特に刺さる機能

α6700のAFは、人物・動物・鳥・昆虫・車/列車・飛行機をAIで認識して追い続ける。その中でも「動物の瞳」にフォーカスを当て続ける機能が、猫を飼っている人間には本当によく効く。

うちの猫は、ソファでまどろんでいると思ったら突然走り出す。以前はそのたびにピントを外していた。α6700に変えてから、猫の目にピントを当てたまま追い続けてくれるようになった。「あ、撮れてる」ではなく「確実に撮れている」に変わった感覚だ。

子どもの撮影でも同じことが言える。公園で走り回る子ども、運動会でコーナーを曲がる瞬間——シャッターを切り続けても、歩留まりが明らかに上がった。「撮るのが上手くなった」のではなく、カメラが仕事をしてくれるようになったのだ。

ボディ内手ぶれ補正(IBIS):レンズに補正がなくても安心できる理由

α6700には5軸・5.0段のボディ内手ぶれ補正(IBIS)が搭載されている。これが地味に大きい。

手ぶれ補正のないレンズ——たとえばSigma 16mm f1.4——をつけても、ボディ側がブレを吸収してくれる。暗い室内で子どもを撮るとき、シャッタースピードを少し落としても手ぶれの心配が減った。

さらに、手ぶれ補正付きのレンズ(OSS搭載)と組み合わせると、ボディ側のIBISとレンズ側の補正が協調して効く。動画撮影でもこれが効いていて、歩きながら撮った映像のブレが大幅に減った。

「手ぶれ補正があるレンズを選ばないといけない」という縛りがなくなるのは、レンズ選びの自由度を上げてくれる。

3本のレンズでほぼすべてのシチュエーションに対応できている

私がいま使っているレンズは3本だ。

レンズ主な用途特徴
Sigma 16mm f1.4室内・猫・星空・広角スナップ明るさが圧倒的。暗い場所でもISOを上げすぎずに撮れる
Sigma 18-50mm f2.8旅行・子ども・日常スナップコンパクトで標準域をカバー。これ一本で旅行が完結する
Tamron 18-300mm運動会・野鳥・サーフィン撮影望遠が必要な場面はすべてこれ。一本で16.7倍ズーム

広角から超望遠まで、この3本でカバーできない場面はほとんどない。「もう一本欲しい」と思ったことがないのが正直なところだ。

APS-Cだからレンズが小さくて軽いのも大きい。フルサイズの同スペックレンズと比べると、サイズも価格も一回り抑えられる。この差が積み重なると、システム全体の持ち出しやすさに直結する。

もうひとつ、Eマウントを選んでよかったと感じているのがレンズの選択肢の広さだ。純正だけでなく、TamronやSigmaといったサードパーティから、コスパよく写りのいいレンズが数多く出ている。私が使っている3本もまさにそれで、システム全体を軽く・安く組めているのはこの環境のおかげだ。

私はこれまで何度もマウントを乗り換えて、そのたびにレンズを売ってきた。その経験から言えるのは、評価の定まった定番レンズを選んでおけば、将来手放すときも値崩れしにくく、資産としてほとんど死なないということだ。カメラ選びで後悔しやすいポイントはミラーレスで後悔する8つの落とし穴にまとめた。手放すときの相場感はカメラ買取サイト4社の比較も参考にしてほしい。

動画性能:4K 60pと4K 120p(クロップあり)の使い分け

α6700の動画は、4K 60pと4K 120pの2つのモードが使える。ただし用途が少し異なる。

4K 60pはフル画角で撮れる。普段の家族動画や旅行の記録はこちらで撮っている。オーバーサンプリングで細部の解像感も十分高い。

4K 120pはスローモーション用途で、約38%のクロップが発生する。子どものプール練習やサーフィンのスロー映像など「決定的な瞬間をスローで残したい」場面に使っている。クロップを理解した上で使えば、十分に活用できる。

IBISとの組み合わせで手持ち動画のブレが大幅に抑えられる。DJI Mini 4 Proで空から撮った映像と組み合わせると、地上と空中の両方から同じシーンを切り取れる体制になった。

画質の階調も実用十分で、10bit記録に対応している。さらにLog撮影もできるので、編集前提で色をしっかり作り込みたいときにも対応できる。普段の家族動画はそのままで十分だが、「あとからしっかり色を整えたい」一本のときに、この余力があるのは心強い。

EVFは左肩配置——使い方次第でメリットにもなる

α6700にはXGA OLED(約236万ドット)の電子ビューファインダーが搭載されている。ただし位置が左肩寄りで、中央配置の一眼レフやフルサイズミラーレスとは少し感覚が異なる。

慣れるまで少し時間がかかったが、晴天の沖縄では液晶よりもファインダーを使う場面が増えた。むしろ「ファインダーがある」ことで屋外での撮影が安定している。

バッテリーについて

α6700はフルサイズαシリーズと同じNP-FZ100バッテリーを採用している。CIPA基準で約550枚。写真中心の使い方なら、日帰り撮影で十分もつ。

動画を多く撮る日は減りが早くなるが、USB-Cで充電できるのでモバイルバッテリーで補える。「バッテリー切れが心配」という人は予備を1本持っておくと安心だが、写真メインなら追加なしで一日使えることも多い。

しかも充電だけでなく、USB PD対応のモバイルバッテリーをつなげば給電しながら撮影することもできる(十分な出力のものが必要)。長時間の動画や一日がかりの撮影でも、モバイルバッテリーを1つ持っておけば電源の不安はほぼなくなる。

正直、ここは気になった点

全体的に満足度が高いカメラだが、一点だけ正直に書く。

本体価格が約18〜19万円(ボディのみ)と高い。レンズとセットで買うと25〜30万円の投資になる。「写真を本格的に楽しみたい」という人には価格なりの性能が返ってくるが、「とりあえずカメラを試したい」という段階には向いていない。

一般的なスナップ用途だけなら、ZV-E10や他のエントリー機でも十分なシーンはある。α6700の性能をフルに活かせるのは、動き物・動画・暗所撮影など、カメラに少し本気になったときだと思う。

α6700は中古で買うべき?狙い目と確認したいこと

新品が高めなだけに、「中古で安く手に入れたい」という人も多いはずだ。α6700は2023年発売でまだ新しく、中古でも新品よりいくらか安い程度にとどまることが多い(相場は時期で動くので、購入時に必ず最新の価格を確認してほしい)。

中古で見るべきは、ショット数(シャッター回数)・保証の残り・外観と動作の3点だ。動き物を撃つカメラなので、前オーナーの使い方で消耗度が変わる。信頼できる中古店で保証付きを選べば、価格差のわりに安心して長く使える。逆に「売るとき」の相場はカメラ買取サイト4社の比較にまとめているので、買い替えを見据える人はあわせて見てほしい。

向いている人・向いていない人

向いている人

  • 子どもや猫など、動く被写体をメインに撮る人
  • 旅行に持ち出せるサイズで、写真も動画も両方撮りたい人
  • 「いつかはフルサイズ」と思いながら、本当に必要か迷っている人
  • 3本程度のレンズで全場面をカバーしたい人

向いていない人

  • 予算を10万円以内に抑えたい人(ZV-E10の方が現実的)
  • 写真はほぼ撮らず、動画メインで使いたい人(FX30という選択肢もある)
  • スペックを持て余すほどライトな使い方しかしない人

α6900の噂が出ているが、α6700はまだまだ現役だ

2026年、Sonyの次世代APS-Cとして「α6900」の噂が出始めている。33MPスタック型センサーや電子シャッター30fps対応という情報もあるが、ソニー公式からの発表は一切ない。噂の確度はα6900の噂スペックまとめで、α6700ユーザーの立場から整理している。

ただ、α6700は今の時点でも不満を感じる部分がほとんどない。AFの精度・IBISの効き・動画性能、どれも現役で十分通用するレベルだ。後継機が出たとしても、α6700の価値が急に下がるわけではないし、「α6700で撮れない写真がある」という状況には今のところなっていない。

いまα6700を買うことを、個人的には止める理由がない。

もう一度選ぶなら、また同じカメラを買う

フルサイズを使ってきた上で、結局APS-Cに落ち着いた。格下げではなく、「これが自分の生活スタイルに最もフィットしている」という選択だ。

動物瞳AFで猫の目を外さなくなった。IBISで暗い室内でも手持ち撮影が安心になった。16mm・18-50mm・18-300mmの3本で、沖縄の海から子どもの運動会まで全部カバーできている。

α6900の噂があっても、α6700への愛着は変わらない。「壊れるまで使い続けるカメラ」と思っている。

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組み合わせるレンズ選びについては、Sigma 16mm F1.4Tamron 18-300mmのレビューもあわせてどうぞ。標準ズームの Sigma 18-50mm F2.8 は、この3本のなかでいちばん出番が多い一本だ。

どのカメラを選ぶか迷っている方は、子育て世代の一眼カメラ選び方も参考にしてみてください。用途別の比較をまとめています。

APS-Cとフルサイズどちらを選ぶか迷っている方は、センサーサイズの選び方も参考にしてください。

カメラ選びをより広い視点で検討したい方は、ミラーレス一眼カメラおすすめ比較もあわせてどうぞ。

α6700のよくある質問

α6700は給電しながら撮影できますか?

できます。α6700はUSB-C(USB PD)に対応していて、十分な出力のモバイルバッテリーをつなげば、給電しながらの撮影が可能です。動画中心でバッテリーの減りが早い日でも、モバイルバッテリーを1つ持っておけば電源の不安はほぼなくなります。私も長時間の撮影ではこの運用にしています。

α6700の欠点は何ですか?

3年使って正直に感じる弱点は次の3点です。ただし、いずれも致命的というより「クセ」に近い印象です。

  • 10bit・Log動画を多く撮るとバッテリーの減りが早い(給電しながら撮影でほぼ解決)
  • ボディ単体で約18〜19万円と価格が高め
  • EVFが左肩配置で、中央配置のカメラから来ると少し慣れが要る(慣れると屋外で安定)

α6700のおすすめレンズ・神レンズは?

私の実用ベースでは、標準ズームの Sigma 18-50mm F2.8、室内・猫・広角スナップに強い Sigma 16mm F1.4、運動会や旅行の望遠までカバーする Tamron 18-300mm の3本で、ほとんどの場面が完結します。Eマウントはサードパーティのレンズが充実していて、コスパよくシステムを組めるのが強みです。まず1本なら、標準ズームの Sigma 18-50mm F2.8 が使いやすいと思います。

α6700とα6400・α6600は何が違いますか?

ざっくり言うと、α6700は新しい画像処理エンジンとAIによる被写体認識AF、4K120pのスロー、バリアングル液晶を備えた最新世代です。手ぶれ補正はα6600にも搭載されていますが、α6400にはありません。動く子どもや猫を撮る歩留まりは、この被写体認識AFの世代差が効いてきます。

項目α6400α6600α6700
発売2019年2019年2023年
ボディ内手ぶれ補正なしありあり(5軸5段)
AI被写体認識AFなしなしあり
4K120pなしなしあり(クロップ)
背面モニターチルト(自撮り可)チルト(自撮り可)バリアングル

最新の詳細仕様はメーカーの製品ページもあわせてご確認ください。

α6700は「いつかはフルサイズ」の乗り換え先として後悔しませんか?

フルサイズ(EOS R6・RPなど)も使ったうえで、私は自分の撮り方にはAPS-Cのα6700がベストだと感じています。ボケや暗所はフルサイズが有利なのは事実ですが、軽さと撮り逃さなさを優先するなら後悔は少ないはずです。買う前に避けたい失敗は買って後悔する落とし穴の記事にまとめています。

後継機(α6900)を待つべきですか?

2026年時点で「α6900」はあくまで噂の段階で、ソニー公式の発表はありません。α6700は今も不満の少ない完成度なので、必要なときが買い時だと考えています。噂の確度はα6700ユーザーの視点でα6900の噂まとめに整理しました。

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