Canon EF 50mm F1.8 STMは、実売1万6000円で手に入る円形絞り搭載の単焦点レンズです。旧モデルのEF 50mm F1.8 IIから大幅にアップデートされ、ボケ味が大きく改善されました。EOS Kiss X7に装着して日常使いのレンズとして愛用しています。
目次
円形絞りとは何か
絞り羽根の形状がボケの形に直結します。旧型のEF 50mm F1.8 IIは5枚の絞り羽根を使用しており、ボケの形が五角形〜八角形になっていました。新型のEF 50mm F1.8 STMは7枚の円形絞り羽根を採用し、自然な丸いボケを表現できます。
高級レンズでは円形絞りが標準ですが、1万円台のレンズに搭載されているのは珍しい。コスパを考えると破格のアップデートです。
旧型 EF 50mm F1.8 II との違い
| 項目 | EF 50mm F1.8 II(旧型) | EF 50mm F1.8 STM(新型) |
|---|---|---|
| 絞り羽根 | 5枚(非円形) | 7枚(円形絞り) |
| ボケの形 | 五角形〜八角形 | 自然な円形 |
| AF駆動 | DCモーター | STMモーター(静音) |
| 最短撮影距離 | 0.45m | 0.35m |
| 実売価格 | 約9,000円 | 約16,000円 |
旧型は「撒き餌レンズ」として圧倒的なコスパで人気でしたが、新型は7,000円の差額で円形ボケ・静音AF・寄れる距離の3点が大幅に改善されています。
円形ボケが写真に与える影響
背景ボケが八角形だと「人工的」な印象になります。円形ボケは光の粒が自然な丸になるため、ポートレートや植物の撮影で柔らかい雰囲気が出ます。
F1.8の明るさと円形絞りの組み合わせにより、EF 50mm F1.8 STMは価格からは想像できないボケ味を実現しています。
メーカーごとの絞り羽根の違い
円形絞りの採用はメーカーやレンズのグレードによって異なります。Nikonはほぼ全ラインナップで円形絞りを採用していますが、他メーカーでは中級以上のレンズに限定されることもあります。レンズ選びの際は、カタログの「絞り羽根枚数」と「円形絞り」の表記を確認しましょう。
EF 50mm F1.8 STM の総合評価
円形絞りだから良いレンズ、円形ボケだから良い写真というわけではありません。八角形のボケにも味があり、最終的には好みと表現方法の違いです。
ただし、1万6000円で自然な円形ボケが得られるレンズの登場は画期的でした。Canonの一眼レフを持っているなら、最初の単焦点レンズとしてEF 50mm F1.8 STMは最有力候補です。
単焦点レンズの効果を比較した記事は「単焦点レンズ vs 標準ズーム比較」も参考にしてください。
EOS Kiss X7 で日常使いした1年間の体験
EOS Kiss X7に装着して、主に子どもの室内撮影に使いました。それまで使っていたキットレンズ(EF-S 18-55mm f/3.5-5.6)との違いを最初に実感したのは、夕方の室内です。
キットレンズでISO3200・SS1/60で撮っていた場面を、EF 50mm F1.8 STMではISO800・SS1/200で撮れるようになりました。ISOが下がると画像のザラつきが減り、SSが上がると子どものブレが消える。1本のレンズを変えるだけでこれだけ変わるのかと驚きました。
50mmはAPS-Cセンサーのカメラ(EOS Kiss等)では換算80mm相当になります。子どもを正面から撮るには少し離れる必要があり、「圧迫感なく自然な表情が撮れる距離感」と感じました。逆に狭い室内では後退できず、やや不便に感じる場面もあります。
このレンズが向いている人・向いていない人
向いている人:Canonの一眼レフまたはミラーレスを持っていて、最初の単焦点レンズを探している。室内での子ども撮影やポートレートに使いたい。できるだけ予算を抑えたい。
向いていない人:ズームの利便性を手放せない。広角〜標準域をよく使う。APS-Cで換算50mm前後(35mm単焦点)の方が使いやすいと感じる場合は、EF-S 35mm f/2.8 IS STMも選択肢です。
ミラーレス移行後も使えるか
EF 50mm F1.8 STMはEFマウントレンズです。CanonがEOS Rシリーズ(RFマウント)のミラーレスに移行した後も、マウントアダプター「EF-EOS R」を使うことでRFマウント機に装着できます。AF・手ぶれ補正ともに正常に動作します。
ただし、RFマウント用の単焦点レンズ(RF 50mm F1.8 STM、実売2万5000円前後)が登場しているため、新たにCanonのミラーレス機を購入する場合はRFレンズを選ぶ方が将来性があります。既にEFレンズを複数本持っている場合は、アダプターで流用するコストパフォーマンスが高いです。
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EF 50mm F1.8 STM よくある質問
Q. APS-Cカメラで使うと何mm相当になりますか?
A. APS-Cセンサーのカメラ(EOS Kiss等)では換算約80mm相当になります。ポートレートに最適な中望遠の画角になるため、かえってポートレート撮影に向いているという声もあります。
Q. 逆光には弱いですか?
A. 価格帯なりの逆光耐性です。強い逆光下ではゴーストやフレアが発生することがあります。フードを装着するか、光源を画角の外に出す工夫が有効です。
Q. このレンズで動画は撮れますか?
A. STMモーターを採用しているため、動画撮影時のAF動作音は旧型(DCモーター)より大幅に静かです。動画用レンズとしても実用範囲内です。
Q. 中古で購入しても問題ありませんか?
A. 生産台数が多く流通量が豊富なため、中古市場では6,000〜10,000円程度で状態の良い個体が見つかります。光学系のカビ・曇りさえなければ中古購入で十分です。購入前にシャッターテストを必ず確認しましょう。カメラのキタムラや中古カメラ専門店の実店舗で状態確認するか、ネット購入の場合は返品保証ありの店舗を選ぶと安心です。
撮った写真、どう残していますか?
このカメラで撮り溜めた写真を、自分はネットプリントとフォトブックで形に残しています。スマホのカメラロールに入れたままにしておくと、数年後に「あのとき何枚撮ったっけ」となるので。
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単枚プリントのコスパを最優先するならどんどんプリント(L判11円・A4 220円)も選択肢です。まとめて注文するほど送料コストが分散されます。
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2 件のコメント
お世話になっております。
(いい加減、コメントが鬱陶しかろうとビクビクしながら書いてます)
以前気になって少し調べたのですが…
レンズのボケは主に「レンズを通り、焦点で収束する光が
焦点の前or後の光がどういう風に拡散するか」で決まる、らしいです。
ごく大雑把に言うと、レンズ構成(レンズの断面図がたくさん並んでるアレですね)
の違いで、ボケ方に大きな違いが出てくると。
おっしゃる通り、円形絞りはイルミネーションや木漏れ日などの点光源が丸く写りますね。
(単焦点を買ってはじめて開放で撮った時は、感動でした)
でもそれが必ずしもスムーズなボケにつながるわけではないようです。
僕のPlanarは開放F1.8だと絞りは真円ですが、
ボケは部分的にかなりガサガサとした感じで目立ちます。
これをF2.0かF2.2あたりまで絞ると、ずっとスムーズになります。
ニワカの浅学ですが、皆様の何かしらの役に立てば。
いつもありがとうございます。
コメントが鬱陶しくなるなんて未来永劫ありえないので
気にしないでください(笑)感謝してます。
greenfiddlerさんの補足は
間違いなく読者さんの役に立っていまし、
もし良ければgreenfiddlerさんの写真も
Fuji機のレビューと共に
いつか寄稿して欲しいな〜と思ってます(笑)
ボケはそうなんですね。
光の拡散によって美しさが分かれると。
たしかに初心者の頃はなんでも開放で撮ってしまいがちですが
特に安いレンズだとf2.8ぐらいが一番綺麗なボケ味になると感じます。
レンズごとの癖もあると思いますが。
教えていただいてありがとうございます。