こんにちは、編集部です。一眼レフカメラの宣伝文句の中に、円形絞りでボケを作れるというフレーズを見かけることがあります。

キヤノンが5月に発売した EF 50mm F1.8 STM は、円形絞りを採用して美しい背景ボケを得られるようになりました。男のミラーレス部でも EOS Kiss X7 に装着して愛用しています。
今回は新しいまき餌レンズ「EF 50mm F1.8 STM」を例に「円形絞りってなに?」ということをまとめていきます。
円形絞りは美しいボケを作るの?
美しいボケを作るには、この円形絞りが重要な要素となります。旧モデルの EF 50mm F1.8 II は、ボケの形が八角形になりました。それでもコスパを考えれば十分なのですが、人工物っぽいボケが嫌だという方も多く、高級レンズはほとんどが円形ボケを表現しています。

旧型の EF 50mm F1.8 II は通称「まき餌レンズ」と言われていますが、実売9000円で購入できて大きな背景ボケを得られる名レンズとして人気でした。しかし、ボケ味は上の画像のようにカクカクしたものになります。
通常の絞り羽根とは何が違うの?
美しいボケを作るにはレンズ次第です。ボケ表現を生かした写真を撮りたい場合は、光の量を調節する絞り羽根の形状に注意を払わなくてはなりません。
今までのカメラはこの絞り羽根の形が八角形というのが多く見られました。今でも、エントリーモデルなどでは円形を持っていないものも多くあります。
しかし、通常の絞り羽根だと、ボケの形も同じようになってしまうのです。円形のボケを作るには、できるだけ円形に近い絞りが必要となるのです。円形絞りを搭載するといのは、大きなメリットとなり、一眼レフカメラの魅力である美しいボケを作るのに欠かせません。そのため、大抵のメーカーでは絞りの形をカタログに掲載しています。
自然な背景ボケを表現したい場合は、「円形絞り」と表示されているものを選ぶといいでしょう。
メーカーごとに違う絞り羽根
完全に円形の絞りを持っていなくても、かなりそこに近づけていますので、ある程度のレベルのボケを作ることはできます。
しかし、円形絞りを売りにしているなら、より表現力のあるボケを作れますので、カメラ選びの決め手の1つとなるでしょう。
円形絞りについては、メーカーごとに若干の違いがあるように感じられます。レンズのシリーズやランクによって円形絞りを実現しているところもあれば、ニコンのようにほぼすべてのラインナップが円形になっているものもあります。メーカーの違いについても確認してみると間違いのない選択ができるかなと思います。
円形絞りレンズは高いの?

今はそんなに高くないですね。円形絞り羽根を作るには、かなり高い技術が求められますし、絞りを調整するシステムも簡単にはできません。そのため、どうしても高価になってしまうものが多かった。最近は安価なレンズにも円形絞りが採用されています。
例えば EF 50mm F1.8 STM は、実売1万6000円ですが円形絞りを採用しています。ボケ味の美しさは高級レンズに敵いませんが、それでもコスパを考えれば素晴らしいレンズの一つです。

まとめ
円形絞りだから良いレンズ。良い写真が撮れるというわけではありませんが、個人的には「円形絞りのボケ」も「八角形のボケ」も好きです。
結局は好みや表現方法の違いでしかないので「円形だから優れたレンズである」というわけではありません。自分が使うレンズの特徴を知って、好きなように表現して楽しめばそれでいいと思います。
と言いつつも、1万6000円で自然な丸ボケが得られるってすごい時代だなぁ。キヤノンさんすげーわ。