カメラ趣味はやめとけ?7つの理由のうち6つは認めます

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カメラ趣味はやめとけ?7つの理由のうち6つは認めます

「カメラ趣味はやめとけ」と検索する人は、たいてい始める前か、やめようか迷っているところだと思います。

先に言っておくと、やめとけと言われる理由の大半は本当です。高い。重い。スマホで足りる。私はカメラを20年続けていますが、ここは否定できません。

ただし7つのうち1つだけ、認めなくていいものがあります。「上手くなった実感が返ってこない」という問題です。これは腕ではなく、撮ったあとに何をするかで変わります。上手い下手は他人が採点しますが、撮ったものが手元に残ったかどうかは自分だけで判定できます。

この記事では、やめとけと言われる7つの理由を一つずつ引き受けたうえで、6つは認め、1つだけ反論します。機種のおすすめは最後まで出てきません。

目次

結論:6つは本当。残る1つは、撮ったあとを決めれば消える

結論を先に置きます。

  1. お金・重さ・スマホの優秀さは事実として認めていい。反論の余地はありません。
  2. 「上手くなった実感がない」だけは、腕の問題ではない。写真には上達を測る物差しが最初から無く、そこを他人の反応で埋めようとすると苦しくなります。
  3. 撮ったあとを先に決めると、その物差しが手に入る。私の場合はプリントとフォトブックでした。紙にすると、残ったか残らなかったかという自分だけの二択になります。

逆に言うと、撮ったデータをスマホやパソコンに置いたままにする前提なら、カメラは高くて重いだけの機械になります。その使い方をするなら、やめとけという忠告は正しいです。

「カメラ趣味はやめとけ」と言われる7つの理由を1つずつ引き受ける

反論から入らずに、まず引き受けます。以下の6つは私自身がやってきた失敗でもあります。反論するのは理由4だけです。

理由1:本体は一度きり、周辺機器は20年ぶん増え続けた

お金がかかるという指摘は本当です。しかも本体を買った時点では終わりません。私が20年で買ってきたものを数えると、写真用の三脚が10台以上、雲台が5台以上あります。三脚は1本あれば済むと思っていましたが、旅行用・動画用・背の高いものと、用途が増えるたびに1本ずつ足していった結果です。

アクションカメラも同じ道をたどりました。GoProはHERO3の世代から現行世代まで、ほぼ全世代を通っています。1台ずつは踏み切れる金額でも、20年ぶん積み上がると本体1台の値段では収まりません。用途別の考え方はカメラ三脚の選び方に書いています。

理由2:重い。持ち出さなかった日は画質がゼロになる

私はフルサイズのEOS RPとEOS R6を使ったうえで、今はAPS-Cのα6700に戻して3年目です。理由の一つが重さでした。家族の荷物と一緒に一日持ち歩く場面では、レンズを含めた総重量がじわじわ効いてきます。

そして持ち出さなかった日の写真は、1枚も残りません。センサーが大きくても、カバンに入っていなければ差は出ない。重さが趣味を止める力は、私が思っていたよりずっと大きいものでした。

理由3:スマホで足りる。私も9割はスマホで撮っている

これも認めます。私が普段の記録に使っているのは9割がスマホです。カメラを出すのは旅行と、子どもの行事のような日に限られます。

「スマホで十分」は、事実として正しい。だから趣味としてのカメラは、必要性で正当化しないほうがいいと思っています。必要だから持つのではなく、持ちたいから持つ。この順番を逆にすると、必要性の比較でスマホに負け続けます。実際の画質差はコンデジとスマホの比較で分解しました。

理由4:上手さの基準は他人が持っているので、伸びた実感が返ってこない

これがいちばん本質的だと思っています。楽器なら弾ける曲が増え、走る趣味ならタイムが縮みます。写真には、その物差しがありません。

物差しが無いので、たいていは他人の反応で代用することになります。私の実感では、SNSの数字が動くのは上手さより被写体の強さや投稿した時間帯です。コンテストなら審査員の好み、仲間内なら声の大きい人の趣味が基準になる。基準を他人に預けている間は、伸びている実感は返ってきません。

理由5:撮ったあとの整理と現像が積み残る

撮る時間より、そのあとの時間のほうが長い。RAWで撮れば現像が要りますし、JPEGだけで撮ってもフォルダは増え続けます。

後述しますが、私自身、大量にプリントして整理しきれずに止まりました。撮る側の工程だけ増やして、片づける側を決めていなかったからです。

理由6:恥ずかしさの正体は機材の大きさではなく、撮る理由を言えないこと

この不安は数としてもはっきり出ています。「カメラ趣味 やばい」「カメラ趣味 恥ずかしい」は、カメラ趣味まわりで最も多く検索されている質問の2つです。私の見方では、恥ずかしさの正体はカメラそのものではなく、撮っている理由を自分で説明できないことのほうにあります。

「家族を残したいから撮っている」「この街の光が好きだから撮っている」と言える人は、機材が大きくても気になりません。逆に理由がないまま高い機材だけ持っていると、自分でも落ち着かなくなる。ここは他人の視線の問題というより、自分の説明の問題です。

理由7:他人の機材と比べ始めると終わりがない

私はメーカーを何度も乗り換えてきました。マウントが変わればレンズは使えなくなるので、そのたびに手持ちを売る必要があり、何度も損をしています。他人の機材が良く見えるところから始まった買い替えほど、あとから見て説明しにくい買い物になりました。

買う前に読んでおくと避けられる落とし穴はミラーレスで後悔しないためにに8つまとめてあります。

20年やめなかった理由は「上手くなったから」ではない

ここからが本題です。

始めた頃の私は、ISOが何かも分かっていませんでした。フルオートで撮って、暗くなる理由もザラつく理由も説明できない。今はISOを上げる上限を自分で決めていて、APS-Cならおおむね3200までを目安にしています。ブレて写らないより、多少ザラついても止めるほうがいい、という判断を速くするためです。

ただ、それが20年ぶんの上達かと聞かれると、自分では答えられません。理由4に書いたとおり、写真には上達を測る物差しが無いからです。判断が速くなったことは分かっても、写真そのものが良くなったかは自分で採点できない。上達の実感を燃料にしていたら、測れないものを待ち続けることになっていました。

続いた理由は別のところにありました。撮った写真が家の中に紙で残っていて、増えていくのが見えていたことです。

L判1000枚で分かった、成果を曖昧にしない方法

私はネットプリントでL判を1000枚以上出してきました。フォトブックは100冊を超えています。そのうえで、いちばん役に立った失敗を先に書きます。

大量プリントの半分以上は、整理できずに放置した

安いと枚数を出したくなります。実際に1000枚単位で頼んでみて起きたのは、半分以上が整理できないまま残るという結果でした。画質で後悔したことはありません。後悔したのは枚数のほうです。

そこから運用を変えました。撮った全部ではなく、残す価値のある写真だけを選んで出す。枚数を追うのをやめると、選ぶ作業そのものが写真を見返す時間になります。

紙にすると、上手い下手が「残った枚数」に置き換わる

画面の中にある限り、写真の評価は他人の反応でしか測れません。紙にすると基準が変わります。アルバムに残したか、残さなかったか。この二択は自分だけで決められます。しかも残すかどうかを決めているのは上手いかどうかではなく、また見たいかどうかです。だから他人の採点が入る余地がありません。

理由4に挙げた「成長が見えない」という問題に、私が見つけた唯一の答えがこれです。年に1冊フォトブックを作れば、去年の自分が何を残したかが並びます。作り方はフォトブックおすすめ比較で、100冊ぶんの選び方と後悔パターンを書いています。

他人の採点軸から降りる|古い物差しと新しい物差し

カメラ趣味がしんどくなる大きな原因の一つが、他人が用意した序列に乗ることです。そして序列は時代によって形を変えます。

古い物差し:「いつかはフルサイズ」

大きいセンサーほど偉い、という順位づけです。私はフルサイズを2台使ったうえでAPS-Cに戻しました。「フルサイズでなければ撮れなかった」という場面は、私の撮影範囲では一度もありません。理屈のうえで有利な領域があるのは事実で、それはフルサイズとAPS-Cの比較で数字にしてあります。有利さと、無いと困ることは別です。

新しい物差し:「AIを使った写真は本物か」

もう一つ、別の形の序列があります。スマホが内部で複数枚を合成して仕上げる処理をどこまで写真と呼ぶか、生成AIによる加筆をどう扱うか、という議論から出てきたものです。ここでの物差しは「どれだけ本物か」になります。

自分の目で見て撮ることに価値があるという主張そのものには、私も同意します。問題は使い道です。センサーサイズも本物かどうかも、他人を採点するために使い始めた時点で同じ道具になります。物差しが新しくなっただけで、構造は「いつかはフルサイズ」と変わりません。

降り方は単純です。自分の判定基準を、先に決める。私の場合はアルバムに残ったかどうかでした。基準が手元にあると、序列の話は情報として聞けるようになります。

不便さは欠点ではない|工程を省ききると、趣味の中身が消える

スマホと比べるとカメラは不便です。電源を入れて、設定を選んで、あとで取り込む。工程が多い。

ただ、その工程を短縮しきると、趣味として残るものがなくなります。手間を省くほど良い道具になるのは仕事の話で、趣味では手間そのものが中身です。コーヒーを豆から挽く人が、インスタントに負けたと思わないのと同じ理屈だと考えています。

だから「スマホで足りるのになぜ?」と他人に聞かれたとき、合理的な答えを返す必要はありません。返そうとすると、たいてい負けます。持ちたいから持つ、で成立します。

ただしこれは他人への説明の話です。自分への説明は別に要ります。撮ったあとをどうするか決めていないと、持ちたい気持ちのほうが先に切れる。他人に理由を返す必要はないが、自分には返しておく、という切り分けです。

やめるときの損を小さくする、レンズの選び方

始める前の不安は「合わなかったときにいくら損するか」だと思います。ここは経験から一つだけ言えることがあります。

私は何度もメーカーを乗り換え、そのたびにレンズを売ってきました。損の大きさを分けていたのは腕でも運でもなく、買ったレンズが値落ちしにくい種類かどうかでした。この法則の中身と、乗り換えで具体的に何を失うのかはミラーレスで後悔する8つの落とし穴の8番に書いています。

この法則があると、やめる選択肢が常に手元に残ります。私が保護フィルターを必ず付けるのも同じ理由です。レンズは資産、本体は消耗品だと考えています。売却の実際の流れはカメラ買取を試した記録に書きました。

やめたほうがいい人と、続く人の分かれ目

向き不向きを性格で分けるのは難しいので、行動で分けます。

状態続きやすい人止まりやすい人
撮ったあとプリント・アルバム・共有など出口が決まっている撮りっぱなしでフォルダに置く
評価の基準自分で決めた基準があるSNSの反応や他人の評価で測る
買い替えの動機自分の撮影で足りない点を言葉にできる新製品が出たから気になる
被写体家族や日常など、勝手に発生し続ける対象がある撮りに行かないと被写体がない
持ち出し方普段はスマホでよいと割り切っている常にカメラで撮らないと気が済まない

右側に多く当てはまるなら、いま始めるのは待ってもいいと思います。ただし直せるのは右列のほうで、機材を買い替えても右列は左列に移りません。

4行目の被写体だけは、努力より条件の話です。私の場合は家族と猫という勝手に発生し続ける対象が家にいました。撮りに行かなくても被写体がいるという条件は、想像以上に効きます。ここが弱い人ほど、撮ったあとの出口(1行目)を先に決めておく価値が大きくなります。

カメラ趣味「やめとけ」に関するよくある質問

Q1. カメラ趣味は「やばい」と思われますか?

「カメラ趣味 やばい」は、この分野でいちばん多く検索されている質問です。それだけ気にしている人が多い、とも言えます。私の見方では、印象を分けているのは機材の大きさではなく、撮る理由を説明できるかどうかです。理由を言える人は、大きなカメラを持っていても浮きません。気になるなら、機材を減らすより先に「何のために撮るか」を1行で書いてみるほうが早いです。

Q2. 始めるのにいくらかかりますか?

本体とレンズだけでは終わらない、というのが正直な答えです。かかるお金は「本体」「レンズ」「周辺機器」「プリントなどの出口」の4つに分かれ、長く効いてくるのは後ろの2つです。私の場合、周辺機器は三脚10台以上・雲台5台以上という形で年単位で積み上がりました。1本で不足を感じてから足すほうが総額は小さくなります。最初にレンズを2本以上そろえないことが、いちばん効く節約です。

Q3. スマホがあればカメラはいらないのでは?

記録が目的ならスマホで足ります。私も普段の9割はスマホです。カメラが効くのは、望遠が要る行事や暗い場所など、条件が厳しい場面と、撮ること自体を楽しみたい場面です。必要性で比べるとスマホが勝つ、と最初に認めておくほうが趣味は長持ちします。

Q4. 途中で飽きたらカメラはどうすればいいですか?

売れます。ただし戻る金額はレンズの選び方で大きく変わります。定番として評価が定まったレンズは中古相場が安定していて、目減りが小さい。私が乗り換えのたびに損を出したのは、安さで選んだレンズを持っていた回でした。

Q5. 上手くならないのですが、続ける意味はありますか?

写真には上達を測る物差しが無いので、20年やっても「上手くなった」と自分で判定はできません。それでも続いているのは、上手さを判定基準にしていないからだと思います。撮ったものが残っているかどうかを基準にすると、採点を待たずに成果が積み上がります。

Q6. やめたいのですが、やめてもいいですか?

やめていいと思います。写真は再開しやすい趣味で、機材を手放しても撮り方の判断は残ります。しばらく離れて、また撮りたくなったら戻ればいい。ただ、やめる前に数十枚だけ選んでプリントしておくと、離れていた期間も手元に残ります。

まとめ:6つは認める。残る1つは、撮ったあとを決めれば消える

  • お金・重さ・スマホ・整理の手間・周りの目・機材比べ。この6つは事実で、反論する必要はありません。
  • 残る1つ「上手くなった実感がない」だけは腕の問題ではなく、写真に上達の物差しが無いことが原因です。
  • 撮ったものを紙にして残すと、「残った・残らなかった」という自分だけの物差しが手に入ります。
  • センサーサイズも本物かどうかも、他人の採点軸です。自分の基準を先に決めておくと、序列の話は情報として扱えます。
  • やめるときの損はレンズの選び方でほぼ決まります。値落ちしにくい定番を選べば、いつでも降りられます。

始めるかどうか迷っているなら、機材を選ぶ前に一度だけ試せることがあります。いまスマホに入っている写真から10枚選んで、L判でプリントしてみる。ネットプリントならL判は1枚十数円で、数百円で終わります(料金と仕上がりの実測)。届いた10枚を見て「残しておきたい」と思えたなら、そのカメラは続きます。何も感じなければ、やめとけという忠告のほうが当たっています。

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