またブレてる!室内写真で失敗しない6つの基本テクニック

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xt10.jpg: 寝ている2人の子供がベッドに横たわっている写真。
室内での写真撮影で「またブレた」「暗くてノイズだらけ」という経験は、一眼カメラを使い始めた頃に誰でも通る道です。天気のいい日の窓際撮影なら自然光がきれいに使えますが、夜の室内や曇りの日はそうはいきません。 子どもの誕生日、家族の食卓、愛犬のふとした表情——そういう瞬間はいつも理想的な光の中で起きるわけではないので、室内撮影のコツを身につけておくと撮れる写真の幅が大きく広がります。 ここでは実際に試してきた6つのポイントを整理します。

室内写真のポイント一覧

  • ISO感度を高くする
  • 内蔵フラッシュは使わない
  • カメラの構え方に注意する
  • F値を小さくする
  • 明るいレンズを使う
  • 三脚を使う(手振れ補正が強力なカメラを使う)
以上の6つに気をつければ、室内写真でもブレずに撮れる確率がぐっと上がります。それぞれ順番に見ていきます。

ISO感度を上げる

室内で撮影するとき写真が暗くなったり、明るさを固定すると今度は手ブレしたり、ということがありますよね。そんなときに手ブレを防ぐ一番シンプルな方法が、ISO感度を上げることです。 ISO感度の数値を大きくするほどシャッタースピードが速くなり、手ブレが起きにくくなります。曇りの昼間の室内ならISO800前後、夜の蛍光灯下ならISO1600〜3200が目安になります。 ただし、ISO感度を上げすぎると”ノイズ”と呼ばれるざらつきが出てきます。最近のミラーレス一眼はノイズ耐性が上がっているので、ISO3200でも実用十分な場合が多いですが、カメラによって差があるので自分の機材の限界を一度テストしておくと判断しやすくなります。 個人的にはブレた写真よりノイズが出ている写真のほうがまだ見られるので、迷ったらISO感度を上げる方向で考えています。 ちなみに以下の写真は、FUJIFILM X-T10、フジノン 35mm F1.4のレンズを使って撮影したもの。肉眼では真っ暗でしたが、ノイズを抑えた美しい写真が撮れました。 fujixt10f14 ISO3200/シャッタースピード1/18/F1.4

内蔵フラッシュは使わない

内蔵フラッシュを使うと確かに手ブレは防げますが、写真の質は大きく落ちます。 被写体の真正面から強い光を当てることになるので、黒々とした不自然な影が背景に出たり、顔が白飛びしたりします。肌の質感もつぶれやすく、色も実際より白っぽくなりがちです。 複数のストロボをバランスよく配置した撮影とは別物です。カメラ本体の内蔵フラッシュは「暗い室内への対策」ではなく、できる限り避けるべき選択肢として覚えておくといいと思います。 フラッシュが有効なシーンもありますが、それは逆光補正など別の目的のときです。室内の暗さをカバーするためにフラッシュをたくのは、写真の雰囲気を壊す原因になりやすいです。

カメラの構え方に注意する

カメラの持ち方ひとつで、手ブレの起きやすさはかなり変わります。 基本の構え方は以下の通りです。
  • 足を肩幅程度に開いて体を安定させる
  • 両脇をしめ、右手でグリップを握り、左手でレンズ底部を支える
  • ファインダーを覗く場合はカメラを顔に密着させる
  • テーブルや壁に肘をつけて固定するとさらに安定する
  • 低い位置で撮るときはしゃがむより膝をついた方が安定する
シャッターを切るときは息を吐いた直後の静止した瞬間を狙うと、さらにブレを減らせます。コストゼロでできる改善なので、まず試してみてください。

F値を小さくする

F値(絞り値)を小さくすると光が多くレンズに入るため、同じ明るさでシャッタースピードを速くできます。結果として手ブレが起きにくくなります。 設定方法は、撮影モードダイアルを絞り優先モードにセットします(NikonならA、CanonならAv)。そこからF値を下げていくと、カメラが自動的にシャッタースピードを速く調整してくれます。 ただし注意点があって、F値を小さくするほどピントが合う範囲(被写界深度)が浅くなります。F1.8などの開放値では、ピントを合わせた部分以外が大きくボケます。これが意図的な演出になることもありますが、食卓全体を写したい場面などではボケすぎて使えないこともあるので、F2.8〜F4あたりを基準に状況で調整するのが現実的です。

明るいレンズを使う

F値を小さくしてシャッタースピードを稼ぐためには、そもそもF値を小さくできるレンズが必要です。 キットレンズに多い「F3.5〜5.6」のズームレンズは、室内暗所での撮影には不向きです。F2.8以下のレンズを選ぶと、同じ場面でも安定して速いシャッターを切れるようになります。 単焦点レンズはズームができない代わりに、F1.4〜F1.8の明るいものが比較的リーズナブルな価格で手に入ります。たとえばSONYの50mm F1.8やCanonの50mm F1.8などは実売2〜3万円台で、室内撮影の体験が大きく変わります。 「ズームできなくて不便では」と思うかもしれませんが、慣れると自分が動いてフレーミングするのが自然になります。室内での撮影が主な用途なら、単焦点レンズは費用対効果が高い選択です。

三脚を使う

動かない被写体(料理、インテリア、小物など)を撮るときは三脚が最も確実な手ブレ対策です。三脚を使えばシャッタースピードを遅くしても完全にブレを抑えられるので、F値もISO感度も思い通りに設定できます。 最近のミラーレス一眼にはシャッタースピード4〜5段分の手振れ補正を内蔵しているカメラもあります。OM-1やSONY α7シリーズなどがこれにあたります。強力な手振れ補正があれば三脚なしでも三脚に近い効果を得られる場面が増えます。 ただし、子どもやペットなど動く被写体には三脚は向いていません。その場合は三脚を使わず、ISO感度とF値の組み合わせで対応するのが現実的です。

室内撮影 よくある質問

Q. ISO を上げると画質は落ちますか?
A. ISOを上げるとノイズが増えますが、ブレた写真よりはるかにマシです。ISO 3200〜6400 程度なら現代のカメラはほぼ実用範囲内。ポストプロセスのノイズ低減ソフトを使えばさらに改善できます。

Q. 窓際の逆光はどう対処しますか?
A. 窓を背にして被写体を立たせるか、窓側から補助光(レフ板・白い紙でも可)を当てると顔が均一に明るくなります。

まとめ

室内写真でブレを防ぐためのポイントを6つ整理しました。 最初の一歩としては「内蔵フラッシュをやめてISO感度を上げる」だけで、写真の雰囲気が変わります。そこに正しいカメラの構え方とF値の調整を加えると、特別な機材がなくても撮れる写真の質が上がります。 明るいレンズや三脚はコストがかかりますが、室内撮影の頻度が高いなら長期的に見て元が取れる投資です。単焦点レンズを一本追加するだけで、暗い場所での撮影がかなり楽になります。 撮った写真はネットプリントやフォトブックで形にしておくと、長く楽しめます。コスパの良いサービスはネットプリントおすすめ比較フォトブック比較にまとめています。
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5 件のコメント

  1. お世話になっております。

    機材にあまりお金をつぎ込めない人でも、
    「とにかく室内や屋内イベントで人物をよく撮る」って人は
    中古で外部フラッシュを買っちゃうのも手かもしれませんね。
    もし本当に人物メインなら、F1.4とかの高い中望遠レンズより
    よっぽど費用対効果あると思うんですよ。

    何を隠そう僕は外部フラッシュが特に苦手(というか未タッチ)で、
    突っ込んだ知識がほとんどありません(笑)
    なのでそういうネタも、待ってま〜す。

    • 確かにストロボの記事って
      ほとんど書いてませんね(笑)
      外付けストロボが2灯あれば
      大抵の写真が撮れてしまうので
      おっしゃる通りレンズに投資するよりも費用対効果は高いです。

      ただ…見た目と物理的な
      邪魔感が問題なんですけど。

      今度記事にしますね。

  2. 外付けストロボ使ってますよ。フィルムカメラなので感度あげれませんから(笑)

    ストロボは首振りが可能な機種でバウンス撮影できれば、一灯でもそこそこ上手くいきますよ。

    デジタルなら確認しながら撮影できますし。

    個人的には、感度を上げたり、f1.4のレンズを絞り開放で使うのはどうかと思っています。特に絞りを開いてしまうと、手振れ以前にピンぼけの可能性があがりますし。

    • kちゃんさん
      コメントありがとうございます。
      フイルムカメラでは外付けストロボは必須ですよね。
      僕も最近フジの中判カメラを使っていますが、専ら昼間専用です(笑)

      バウンスができるかもポイントですよね。
      的確なアドバイスありがとうございます。

      僕の使い方では外部ストロボと
      ビデオライトやペンライトのようなもので
      2灯使うことが多いですが、
      初心者さんがストロボを使うって
      ハードルが高いかもしれません。

      初心者のうちはカメラ側の設定や
      レンズで対応してみよう!
      という目的で記事にしてみました。

      アドバイスありがとうございます。

    • >1灯でバウンス

      そうそう、そういうテクに関する情報ありがたいです。
      どういう構造物に…とか調光はこうやって補正していく…とか

      フィルム(orフルサイズ)で80mmのF1.4だと薄すぎて厳しいかもしれませんが、
      APS-Cのデジカメの50mm(換算75mm付近)だと、
      AFで顔に合焦させればF1.4くらいでもポートレート(全身)として
      十分良い感じの深度になると思います。