Canon EF 50mm F1.8 STM レビュー|円形絞りで変わるボケ味の違いを解説

4 min
一眼カメラで撮影した幼児のポートレート写真、背景ぼけを活かした作例

Canon EF 50mm F1.8 STMは、実売1万6000円で手に入る円形絞り搭載の単焦点レンズです。旧モデルのEF 50mm F1.8 IIから大幅にアップデートされ、ボケ味が大きく改善されました。EOS Kiss X7に装着して日常使いのレンズとして愛用しています。

円形絞りとは何か

絞り羽根の形状がボケの形に直結します。旧型のEF 50mm F1.8 IIは5枚の絞り羽根を使用しており、ボケの形が五角形〜八角形になっていました。新型のEF 50mm F1.8 STMは7枚の円形絞り羽根を採用し、自然な丸いボケを表現できます。

高級レンズでは円形絞りが標準ですが、1万円台のレンズに搭載されているのは珍しい。コスパを考えると破格のアップデートです。

旧型 EF 50mm F1.8 II との違い

項目 EF 50mm F1.8 II(旧型) EF 50mm F1.8 STM(新型)
絞り羽根 5枚(非円形) 7枚(円形絞り)
ボケの形 五角形〜八角形 自然な円形
AF駆動 DCモーター STMモーター(静音)
最短撮影距離 0.45m 0.35m
実売価格 約9,000円 約16,000円

旧型は「撒き餌レンズ」として圧倒的なコスパで人気でしたが、新型は7,000円の差額で円形ボケ・静音AF・寄れる距離の3点が大幅に改善されています。

円形ボケが写真に与える影響

背景ボケが八角形だと「人工的」な印象になります。円形ボケは光の粒が自然な丸になるため、ポートレートや植物の撮影で柔らかい雰囲気が出ます。

F1.8の明るさと円形絞りの組み合わせにより、EF 50mm F1.8 STMは価格からは想像できないボケ味を実現しています。

メーカーごとの絞り羽根の違い

円形絞りの採用はメーカーやレンズのグレードによって異なります。Nikonはほぼ全ラインナップで円形絞りを採用していますが、他メーカーでは中級以上のレンズに限定されることもあります。レンズ選びの際は、カタログの「絞り羽根枚数」と「円形絞り」の表記を確認しましょう。

EF 50mm F1.8 STM の総合評価

円形絞りだから良いレンズ、円形ボケだから良い写真というわけではありません。八角形のボケにも味があり、最終的には好みと表現方法の違いです。

ただし、1万6000円で自然な円形ボケが得られるレンズの登場は画期的でした。Canonの一眼レフを持っているなら、最初の単焦点レンズとしてEF 50mm F1.8 STMは最有力候補です。

単焦点レンズの効果を比較した記事は「単焦点レンズ vs 標準ズーム比較」も参考にしてください。

EOS Kiss X7 で日常使いした1年間の体験

EOS Kiss X7に装着して、主に子どもの室内撮影に使いました。それまで使っていたキットレンズ(EF-S 18-55mm f/3.5-5.6)との違いを最初に実感したのは、夕方の室内です。

キットレンズでISO3200・SS1/60で撮っていた場面を、EF 50mm F1.8 STMではISO800・SS1/200で撮れるようになりました。ISOが下がると画像のザラつきが減り、SSが上がると子どものブレが消える。1本のレンズを変えるだけでこれだけ変わるのかと驚きました。

50mmはAPS-Cセンサーのカメラ(EOS Kiss等)では換算80mm相当になります。子どもを正面から撮るには少し離れる必要があり、「圧迫感なく自然な表情が撮れる距離感」と感じました。逆に狭い室内では後退できず、やや不便に感じる場面もあります。

このレンズが向いている人・向いていない人

向いている人:Canonの一眼レフまたはミラーレスを持っていて、最初の単焦点レンズを探している。室内での子ども撮影やポートレートに使いたい。できるだけ予算を抑えたい。

向いていない人:ズームの利便性を手放せない。広角〜標準域をよく使う。APS-Cで換算50mm前後(35mm単焦点)の方が使いやすいと感じる場合は、EF-S 35mm f/2.8 IS STMも選択肢です。

ミラーレス移行後も使えるか

EF 50mm F1.8 STMはEFマウントレンズです。CanonがEOS Rシリーズ(RFマウント)のミラーレスに移行した後も、マウントアダプター「EF-EOS R」を使うことでRFマウント機に装着できます。AF・手ぶれ補正ともに正常に動作します。

ただし、RFマウント用の単焦点レンズ(RF 50mm F1.8 STM、実売2万5000円前後)が登場しているため、新たにCanonのミラーレス機を購入する場合はRFレンズを選ぶ方が将来性があります。既にEFレンズを複数本持っている場合は、アダプターで流用するコストパフォーマンスが高いです。

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EF 50mm F1.8 STM よくある質問

Q. APS-Cカメラで使うと何mm相当になりますか?
A. APS-Cセンサーのカメラ(EOS Kiss等)では換算約80mm相当になります。ポートレートに最適な中望遠の画角になるため、かえってポートレート撮影に向いているという声もあります。

Q. 逆光には弱いですか?
A. 価格帯なりの逆光耐性です。強い逆光下ではゴーストやフレアが発生することがあります。フードを装着するか、光源を画角の外に出す工夫が有効です。

Q. このレンズで動画は撮れますか?
A. STMモーターを採用しているため、動画撮影時のAF動作音は旧型(DCモーター)より大幅に静かです。動画用レンズとしても実用範囲内です。

Q. 中古で購入しても問題ありませんか?
A. 生産台数が多く流通量が豊富なため、中古市場では6,000〜10,000円程度で状態の良い個体が見つかります。光学系のカビ・曇りさえなければ中古購入で十分です。購入前にシャッターテストを必ず確認しましょう。カメラのキタムラや中古カメラ専門店の実店舗で状態確認するか、ネット購入の場合は返品保証ありの店舗を選ぶと安心です。

撮った写真、どう残していますか?

このカメラで撮り溜めた写真を、自分はネットプリントとフォトブックで形に残しています。スマホのカメラロールに入れたままにしておくと、数年後に「あのとき何枚撮ったっけ」となるので。

L判1枚11円以下で印刷できるネットプリントの比較はこちらにまとめています。1000枚以上プリントしてきた中で今も使い続けている5社を紹介しています。

単枚プリントのコスパを最優先するならどんどんプリント(L判11円・A4 220円)も選択肢です。まとめて注文するほど送料コストが分散されます。

写真をまとめてフォトブックにしたい場合はフォトブック比較も参考にしてください。100冊以上作ってきた中での使い分けを書いています。

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2 件のコメント

  1. お世話になっております。
    (いい加減、コメントが鬱陶しかろうとビクビクしながら書いてます)
    以前気になって少し調べたのですが…
    レンズのボケは主に「レンズを通り、焦点で収束する光が
    焦点の前or後の光がどういう風に拡散するか」で決まる、らしいです。
    ごく大雑把に言うと、レンズ構成(レンズの断面図がたくさん並んでるアレですね)
    の違いで、ボケ方に大きな違いが出てくると。
    おっしゃる通り、円形絞りはイルミネーションや木漏れ日などの点光源が丸く写りますね。
    (単焦点を買ってはじめて開放で撮った時は、感動でした)
    でもそれが必ずしもスムーズなボケにつながるわけではないようです。
    僕のPlanarは開放F1.8だと絞りは真円ですが、
    ボケは部分的にかなりガサガサとした感じで目立ちます。
    これをF2.0かF2.2あたりまで絞ると、ずっとスムーズになります。
    ニワカの浅学ですが、皆様の何かしらの役に立てば。

    • いつもありがとうございます。
      コメントが鬱陶しくなるなんて未来永劫ありえないので
      気にしないでください(笑)感謝してます。

      greenfiddlerさんの補足は
      間違いなく読者さんの役に立っていまし、
      もし良ければgreenfiddlerさんの写真も
      Fuji機のレビューと共に
      いつか寄稿して欲しいな〜と思ってます(笑)

      ボケはそうなんですね。
      光の拡散によって美しさが分かれると。
      たしかに初心者の頃はなんでも開放で撮ってしまいがちですが
      特に安いレンズだとf2.8ぐらいが一番綺麗なボケ味になると感じます。

      レンズごとの癖もあると思いますが。
      教えていただいてありがとうございます。