はいさいヒガシーサーです。2019年8月発売の Canon PowerShot G7X MarkIII を購入しました。本記事ではざっくり以下のことをまとめます。
- G7X MarkIII の評価と特徴
- G7X MarkIII と G5X MarkII の比較
- G7X MarkII と MarkIII の比較
- G7X MarkIII の使い方
- G7X MarkIII のレビュー
G7X MarkIII を購入して数日間利用しました。そして「このサイズのコンデジとしては完璧な性能と使いやすさ」だなと思いました。
ただし、不満ポイントもあって、それが「動画撮影時のオートフォーカスはフルオートモードでしか使えない」という点です。
プログラムオート、絞り優先、シャッタースピード優先の動画撮影時はピントがこないんです。もともと動画のオートフォーカスに問題があったので、ユーザーからも総バッシングを受けて、2019年2月にファームウェアアップデートで動画オートフォーカスが改善されました。
キヤノン:ダウンロード|PowerShot G7 X Mark III ファームウエア Version 1.2.0
ファームウエア1.2.0では、動画撮影時のフレームレート23.98pが追加され、ライブ動画配信時に便利なBluetoothリモコンの使用、動画サーボAFのモード1/モード2(応答性、なめらか」が使えるようになりました。
しかし、動画撮影はフルオートモードならAF問題は改善されましたけど、セミオートモードではピントがこないんです。個体差なのかな・・・と思いましたが、私の「G7 X MarkIII」ではセミオートモードで動画撮影するとピントが合いません。
なので G7X MarkIII を購入するときは「動画撮影はフルオートモードで撮る」ことを前提にして選ぶことをオススメします。
では、G7X MarkIII の特徴や、ライバル機種との比較、ヒガシーサーの感想(製品到着後に追記)を見ていきましょう。まずはコチラの動画をご覧ください。そしてチャンネル登録お願いします。
[st-kaiwa-higa-hi]ブログとユーチューブ動画の撮影に使うよ![/st-kaiwa-higa-hi]
目次
G7X MarkIII はどんな特徴があるの?
Canon PowerShot G7X MarkIII の特徴は次の通りです。
- 1インチ積層型センサーを搭載
- 24mm-100mm(光学4.2倍)
- レンズの明るさがF1.8-F2.8
- RAWフォーマット CR3
- SSは電子シャッター採用で1/25600秒
- フォーカスブラケット合成ができる(Digital Photo Professional)
- 星空モード(軌跡、4Kタイムラプス)
- DIGIC 8 搭載で4K動画が撮影
- 4K動画からフレームの切り出し
- ライブ配信が可能
- RECボタンをモニター内に設置(自撮り動画も簡単スタート)
- フルHD120p
- USB電源アダプター PD-E1 で給電しながら長時間撮影が可能!
- 映像エンジンDIGIC8
- 外部マイク端子がある
- Youtubeライブ配信
- チルト液晶
- 動画の手ぶれ補正が優秀
- 動画撮影時のサーボAFはフルオートモードで使うことが前提
[st-kaiwa-higa-hi]ぶっちゃけコレといってすごい機能や性能はないけど、安定の万能性があるからとても使いやすそうだよね。[/st-kaiwa-higa-hi]
G7X MarkII と G7X MarkIII の比較
G7X MarkII と G7X MarkIII の違いはぶっちゃけ素人目には分からないです。G7X MarkII (旧モデル)の時点でタッチパネル操作が可能で、USB充電も可能だったので、使い勝手やカメラの性能自体はそれほど変わりません。
唯一大きな差別化につながるのが「ライブ配信ができる」ことと「外部マイクを使うための端子が備わっている」ことの2点かなと思います。
なので G7X MarkIII は「ライブ配信」や「外部マイク入力」を使う予定がなければ、G7X MarkII(旧モデル)でも十分だと思います。
[st-kaiwa-higa-hi]G7X MarkII は5万円台で手に入るから、そっちを選んでも全然後悔しないと思う![/st-kaiwa-higa-hi]
G5X MarkII と G7X MarkIII の比較
G5X MarkII にあって、G7X MarkIII にないものは次の通りです。
- 望遠端120mmのズーム機能
- ポップアップEVF
- 外部入力マイク端子なし
[st-cmemo fontawesome=”fa-external-link” iconcolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#fafafa” color=”#757575″ iconsize=”100″]初代G5Xのレビュー[/st-cmemo]
[st-kaiwa-higa-hi]初代G5Xを愛用していたヒガシーサーにとって、初代G5XはバリアングルやEVF、外部マイク入力端子があって、とても使いやすかった。なので G7X と無理やり住み分けを作った感のあるMarkII にはすごく残念な気持ちになりました。[/st-kaiwa-higa-hi]
RX100M5 と G7X MarkIII の比較
RX100M5 と G7X MarkIII の最大の違いは「オートフォーカス速度」と「タッチパネルの有無」になると思います。RX100M5 のオートフォーカス速度は最新ミラーレスカメラに匹敵します。
G7X MarkIII は今回もコントラストAFの採用になりました。ここでキヤノン独自のデュアルピクセルCMOS AF を採用していたら面白かったんですけどね。
RX100M5 はミラーレスカメラと同等のハイブリッドAFを採用しているので、その辺のスペック差は大きくあります。またEVFの有無もありますね。
ただ、コンデジとしてはオーバースペック感もあるし、RX100M5は立ち上がり速度が遅く、タッチパネルも非採用です。
使いやすさという点では G7X MarkIII のほうが優れているかもしれません。
[st-cmemo fontawesome=”fa-external-link” iconcolor=”#BDBDBD” bgcolor=”#fafafa” color=”#757575″ iconsize=”100″]RX100M5のレビュー記事はコチラ[/st-cmemo]
[st-kaiwa-higa-hi]RXシリーズにはRXシリーズの良さがあるし、G7Xと比較にはならないかもだけど、使いやすさは当初から G7X が優れていると私は感じているよ![/st-kaiwa-higa-hi]
LUMIX LX9 と G7X MarkIII の比較
LUMIX LX9 はパナソニックの人気シリーズ「LUMIX」の機能をしっかり詰め込んだ素晴らしいコンデジでした。
使いやすさも画質も優れていたし、4K動画を使ったフォーカス合成も非常に使いやすいコンデジでした。マクロ撮影も得意でしたね。
ただし弱点もあって、それは動画撮影時の手振れ補正がイマイチという点。その点に関しては G7X MarkII にも劣るぐらいでした。
G7X MarkIII は動画の手振れ補正も優秀ですし、外部マイク入力端子も付いています。これからは動画を撮ることも多くなるので、動画性能に振り幅を大きくした G7X Mark III はグッジョブと言いたいです。
[st-kaiwa-higa-hi]LX9は1年以上愛用したカメラだったけど、動画の手振れ補正だけが不満点だった。G7Xは初代から動画手振れ補正が優秀だし、今回は4K動画もクロップしないってところが素晴らしいよね。[/st-kaiwa-higa-hi]
G7X MarkIII 主な仕様
有効画素数:2010万画素
センサー:1.0型 高感度CMOS(積層型)
タッチパネル:タッチパネルでピント調整、タッチシャッター
焦点距離:24-100mm(35mm換算)
開放F値:F1.8-F2.8
光学ズーム:4.2倍
光学手振れ補正:補正効果(静止画IS)4段
有線:USB Type-C、HDMIコネクタータイプD、外部マイク入力端子
USB充電:対応
大きさ:幅105、高さ60.9、奥行き41.4
重さ:304g
[st-kaiwa-29269]コンデジで重視したいのは使いやすさ。タッチパネル搭載やチルト液晶、USB-Cタイプの充電、給電ができるのはとても大事![/st-kaiwa-29269]
G7X MarkIII 撮影、動画サンプル
1インチ 標準ズーム コンデジとしての総合評価
G7X MarkIII は LUMIX LX9、SONY RX100M5などのライバル機種と比べると焦点距離が長いのが特徴です。
24-100mm(光学4.2倍)という焦点距離はポケットに入れて持ち歩けるカメラとして使いやすい。
ライバル機種では70mm程度のズームですが、それよりもさらにズームができるので、大きな背景ボケを作ることもできるし、30mmも長くズームできるというのはかなりデカい。
ライブ配信が可能になって、ユーチューバー向けに特化されたと言っても、G7Xシリーズの「万能性」は少しも変わってないですね。
スマホカメラと本格的なミラーレスカメラのサブとして使えそうだし、子育ての日常のメインカメラとして使いたいなと思って注文しました。
ヒガシーサーの総合評価は使用後に追記します。
ブログカメラとしての魅力ポイント
ブログで掲載する写真のクオリティはとても重要です。
G7X MarkIII の発売価格は約9万円なので、撮れる写真のクオリティからすると「ちょっと高いよね」というのが私の印象です。7万円程度まで価格が落ち着いたら、ブログやユーチューブ撮影用カメラとしておススメできると思います。
また、G7X MarkIII はどこにでも持ち出せて、100mmまで望遠できるので旅行ブログに最適。手振れ補正も強力なので旅行を伝えるビデオブロガーにとっても優秀なカメラになりそう。
また、ブルートゥースを使って常時スマホに写真と動画を送れるので、InstagramやTwitterを使っているブロガーさんにも便利なカメラです。
一眼カメラやミラーレスだとちょっと勇気もいるし、レポートするときも本格的すぎて緊張してしまうというブロガーさんも多いと思いますが、私も含めて「どこにでも持ち歩いて写真や動画を撮って、すぐにシェアする」ブロガーにとっては素晴らしいカメラになります。
YouTubeカメラとしての魅力ポイント
G7X MarkIII は コンデジでは初めて「Youtubeカメラ」に特化した製品です。
実はめちゃめちゃイノベーティブですが、カメラ好きのユーザーさんの間ではそれほど重視されていません。
また外部マイク入力端子があるのに、ホットシューがないのは「?」なところですが、別売りアクセサリーを購入しなさいということでしょう。
他にも別売りのアクセサリーをUSB給電しながら撮影ができるなど、いろいろ使いやすさが向上していますね。
Youtubeのライブ配信であれば動画記録制限もないので、熱問題さえなければ「USB給電×ライブ配信」で何時間も続けて撮影することができるかもしれません。
自撮り機能にも特化していて、動画の手振れ補正も優秀なので、外で撮影することが多いブロガー、ユーチューバーさんにとって素晴らしいカメラになると思う。
私も最近はYouTube撮影をすることが多いので、外でも中でも G7X MarkIII を使ってみたいなと思っています。
[st-kaiwa-higashirome]でもでも・・・今まではアクセサリーとして必ず販売されていた「防水ハウジング」がないのはちょっとショックだけどね。[/st-kaiwa-higashirome]
子育てカメラとしての魅力ポイント
これまで沢山の子育てカメラを使ってきましたが、G7X MarkIII は現時点でベストなチョイスになる予感がしています。
初代G7Xの時はオートフォーカスや4隅の歪みに不満がありましたが、G7X MarkIIIは3世代目なので、不満点はかなり解消されています。
どこにでも持ち運べる上に、静止画や動画性能まで強化されて、スマホとの連携も安定のCanonなので、もうこれはベストチョイスになるなと確信しています。
ただ、価格が現時点では9万円なので、実売価格が8万円、7万円と下がってくれば G7X MarkII のように長く売れるコンデジになる気がします。
RX100シリーズは高級なカメラになってしまったので、子育てカメラとしては LUMIX と Canon PowerShot が選びやすいと思います。
イマイチなポイントはセミオートモードでのオートフォーカス
2019年に提供されたファームウェアアップデートのおかげで、動画のオートフォーカス性能は良くなりました。
それまではピントを合わせる速度が遅かったり、一度外れたピントが戻ってこなかったり・・・正直言って動画のオートフォーカス性能は不満でした。
それがファームウェアアップデートによって、ようやく使えるようになったわけですが、実はオートフォーカスが改善されたのはフルオートモード限定なんです。
セミオートでの動画撮影時のサーボAFは、顔認識はされるものの、ピントがきてないんですよね。もしかしたら個体差なのかなと思って、一度リセットしてもう一度ファームウェアをアップデートしても同じ状況でした。
10万円近い価格で売られているコンデジとしては、ちょっと致命的な不満ポイントなので、動画撮影用ならSONYのRX100シリーズ、ZVシリーズを選びたくなるのが本音です。
ハード面ではUSB-Cに対応、USB給電に対応、外部マイクが使用可能など使い勝手の良いモデルに仕上がっているのに、肝心のソフトの部分での不満ポイントは痛いですね。
価格帯が7万円台まで下がって、フルオートモード以外の動画撮影時でもサーボAFが働いてくれると使いやすいコンデジになるんですけどね。
[st-kaiwa-higa-hi]プログラムオート、絞り優先モードの動画撮影はピントが合わない。フルオートモードで撮影するならOK[/st-kaiwa-higa-hi]
感想まとめ
Canon PowerShot G7X MarkIII の評価と感想は次の通りです。
G7X MarkIII と RX100M7 はどちらを買うべき?
ライバル機種のRX100シリーズ最新機種で言うと、カメラとしての性能で言えば RX100M7 が完全に上ですね。
α9 と同程度のオートフォーカスをコンデジに採用するとか正気の沙汰ではないです。(褒めてる)
レンズの光学性能は落ちますがコンデジで24mm-200mmの望遠を採用することも異常です。(褒めてる)
もしコンデジ一つでなんでも撮りたいというのであれば、RX100M7を選んだ方が幸せになれます。
しかし、G7X Mark3 はさりげなく RX100シリーズ の不満点を解消しています。
それが1.1秒の高速起動です。
RX100M7が歴代RX100シリーズの弱点である立ち上がり速度を改善していなければ、私は G7X Mark3 を推したいと思います。
主観ですが、やっぱりコンデジに15万円はさすがにって思うし、ぶっちゃけそんな性能なんてもとめてないですから。(主観)
とは言え G7X Mark3 と RX100M7 は競合しないので、良い住み分けだなと個人的には思っています。
LUMIX LX9 と G7X MarkIII はどちらがおすすめ?
私が2017年〜2018年まで愛用していた LUMIX LX9 は、今でもおすすめできるコンデジです。
価格も手頃ですし、マクロ性能も高く、カメラとしての性能も優れています。
ただし、動画の手ぶれ補正だけは 初代G7X にすら大きく劣っていました。
動画を撮る必要がなければ、いまでも LUMIX LX9 はとても素晴らしいコンデジなので G7X Mark3 のライバル機種になるでしょうね。
LX9のレンズ焦点距離は24mm-72mmなので、レンズの焦点距離は G7X Mark3 が長いです。
G7X MarkIII の口コミと感想は?
G7X Mark3 はユーチューバーさんを中心に機材提供系のレビューが多数アップされています。
その口コミを見ている限りでは、ネガティブな感想はあまり見られないですね。ただ、みんな言ってるのが「価格が高い」ということ。
初代G7Xや初代RX100が発売当初5万円前後で売られてたことを考えると、1.7倍以上なのでコンデジとしては高く思います。
ただカメラの性能は1.7倍以上に進化しているので、価値としては妥当な価格なんじゃないかなと思います。
1ヶ月、2ヶ月と過ぎれば価格も下がってくるので、発売当初の価格が高いと感じるなら価格が落ちてくる時期を狙うのもアリですね。
肌感ですが G7X Mark3 は73,000円ぐらいなら「安く感じる!」というラインです。主観ですけど。
G7X MarkIII 妻の口コミ
カメラに詳しくない妻の口コミはいつでも参考になります。
特に参考になったのが「なんで、シャッターボタンがここなの?」という意見。
カメラ好きだったら、シャッターボタンの位置が変わることなんて毎回のことですし、コンデジのシャッターボタンの位置なんて気にしたことなかったので、目から鱗でした。
妻からすると、コントロールダイアルに指が引っかかるし、人差し指がシャッターボタンに届かないからグリップしにくい。左手側にグリップが欲しいと言っていました。
素晴らしい口コミありがとう。
そのほか、小さいこと、軽いこと、ズームが100mmまで伸びることは好印象でした。
YouTube配信ができることや、縦撮りができるってことを熱く伝えましたが、感想としては「ふーん」でした。
温度差。
G7X MarkIII ヒガシーサーの感想
G7X Mark3 を数日使ってみた感想は、これまで私が使ってきた PowerShot の中で歴代最高のカメラだと感じました。
その理由は、初代 G5X を使っていたときに「このカメラはブロガーにとって最高のカメラだ」って記事にしていて、バリアングル液晶、マイク端子、物理ダイアルの操作性など素晴らしかったんです。
それで EVF がないバージョンがあれば最高だなー。使いやすいだろうなーって思っていましたが G7X MarkII は マイク端子 もないし、物理ダイアルも少なかった。
G7X Mark3 は使いやすいチルト液晶、物理ダイアルの豊富さ、マイク端子あり。それでいて EVF もなし。
「これは完成したな」って思いました。
初代、2代目も使ってきましたが、3世代目になると製品も完成に近づいてきますね。
もっと細かい部分で言うと、EOSライクな操作性が素晴らしいし。タッチパネルの感度も相変わらずスマホ並み。
妻も「キヤノンのカメラって使いやすいよね。慣れた」って言ってました。LUMIXはいくら使っても慣れてないので、そこは流石のキヤノンさんです。
スマホアプリも使いやすく、スマホ機器との接続もシームレスなので、撮った写真や動画をカメラの電源を入れなくても転送できるのは本当に最高。
非常に完成されたコンデジだなと感じます。
発売価格が9万円前後なので、割高感はあるものの、このカメラ一台あればブログで使う素材もYouTube素材も撮影できるっていうのはコスパが高いです。
G7XMK2と比べて驚きや感動はありませんが、F1.8-F2.8、24mm-100mmという1型コンデジのライバル機種よりも長い焦点距離と明るいレンズの組み合わせは日常使いに使いやすいレンズです。
めちゃめちゃよく効く動画の電子手ぶれ補正もありますし、カメラの操作性や性能の向上しています。現在市場に出ているコンデジとしては「使いやすいデジタルカメラ」だなっていうのが私の感想です。
ただし前述したオートフォーカスの問題があるので、動画撮影はフルオートモードを使う必要があります。その点だけ次回のファームウェアアップデートで更新されればオススメしやすいカメラになりますね。